赤い風車 |  ヒマジンノ国

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最近観た中で1番ショックな映画だったのが「赤い風車」(1952)という作品です。題名の「赤い風車」は19世紀にあったフランスのキャバレー「ムーラン・ルージュ」を直訳しただけのもの。

 

映画の内容自体はそれほどでもないのかもしれません。この作品はアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)のことを描いている伝記映画です。自分はロートレックは全くノーマークでしたので、映画を観てその生涯に驚きを覚えました。

 

映画にショックを受けたというよりも、ロートレックの生涯にショックを受けたということです。なんともはや、恥ずかしい話です。

 

昔の映画には伝記映画も良くあるので、脚色はしてあるとはいえ、ロートレックのことを知るにはかなり面白かったです。ロートレックは元々フランスの名家出身で、大変裕福な出です。しかし13歳と14歳のときにそれぞれ左足と右足を骨折、それ以後足が成長しなくなるという不幸に会います。しかし、上半身は普通に成長するので異様な容姿となっていきました。

 

 

↑、実際のロートレックの写真。足だけが子供のまま。両親の近親婚が原因だったのでは?などどいわれているそうです。

 

成人後、自ら何事かをなすため、パリへと出向き、画家を目指しますが、自己を卑下する彼はキャバレーに通い、売春婦と関係を持ち、酒におぼれました。しかし絵書きの実力は確かだったようで、後に残る作品を制作しました。特に広告(ポスター)を芸術にまで高めた、といわれており、それがあの有名なムーラン・ルージュのポスターです。

 

 

映画の監督はジョン・ヒューストン。ロートレック役をホセ・ファーラーが演じています。

 

 

↑、長身のホセ・ファーラーは膝立ちでロートレックを演じたそうです。

 

自分は一応芸術系の学部を出ました。とはいえ、アートよりもデザイン系でしたけどね(^^;。

 

広告芸術ならミュシャの話なんかは同級生から出ましたけど、ロートレックのことは出ませんでしたね。ミュシャだと神話的で、いかにもユーゲント・シュティールっぽいです。ヨーロッパの綺麗な側面です。しかしロートレックの作品はもっとリアルで、生々しいですね。現代からいえばベル・エポックとなるんでしょうが、しかし、何か屈折したものは感じてしまいます。

 

そこには人間のナマの生が存在しているように思えます。

 

 

↑、キャバレー、ムーラン・ルージュのスターだったジャンヌ・アヴリル。スターというより、不気味な女性に見えます。映画中でも出てきます。

 

↓、映画の中ではザ・ザ・ガボールがジャンヌを演じていて、かなり美化されている気もしました。冒頭の登場シーンは印象的でした。

 

 

映画はまあまあな内容。すごく良い作品ということでもないんでしょうが、自分にはショックだったことは確かです。

 

伝記映画は勉強になるんですよね。ネルソン提督(美女ありき)とか、ロンメル(砂漠の鬼将軍)のことも映画で覚えました。興味の枠が広がった感じがしています。