監督賞を含む、アカデミー賞七冠に輝いた映画「GRAVITY(邦題、ゼロ・グラビティ)」を観てきました。主演はジョージ・クルーニーとサンドラ・ブロックです。
宇宙空間でハッブル望遠鏡を修理していた宇宙飛行士たちが、ロシアが不要な宇宙衛星を破壊したことによっておこる、大量の宇宙ゴミに襲われ、必死に宇宙空間から地球に戻ろうとする物語です。
非常に単純化された物語で、3D映像の効果を最大限に意識した映像が見ものといえます。登場人物のキャラクター描写も必要最低限にとどめられており、静かで広大な宇宙空間や、無重力の動きを映像化することに力を注ぎ、極めて感覚的な映画に仕上がっていました。正直、この3D映像による感覚美がなければ、この映画はなんの良さもないといっても過言ではありません。
人物描写もかなりの程度で抽象的にさえ思えますし、とにかく宇宙空間の擬似的体験がこの映画の最大の良さでしょう。
宇宙空間や、宇宙から見た地球の美しさなどは出色で、神秘的な音楽も伴って、非常に新鮮でした。巨大な空間が回転し、宙に浮かぶ宇宙ステーションが破壊される様は、映画館でしかその迫力は伝わりません。また、冷気に満ちた宇宙空間と、全体に青みがかった画面は、美しい映像美をかもし出し、爽やかでさえありました。
物語はともかく、感覚的な美しさは素晴らしく、監督のアルフォンソ・キュアロンは、我々に宇宙と自然の神秘的な体験を授けてくれたのだという印象がしました。
まず、日本人には思いもつかないような感性に訴える映画で、私達の感性を刺激すること、うけあいだと思います。
