<1992年のモナコ>
ふと、何でこんなにこのレースの思い出が忘れられないんだろう、と改めて感じ ます。やはり夭折したアイルトン・セナのレースだから・・・ということだからでしょうか・・・?
結局・・・それはラスト8周、もっといえばマンセルがセナに追いついた、およそラスト4周のドラマが素晴らしかったからです・・・。
F1であれほどの接近戦はおそらくもう見られないかと思います。それこそは時代と偶然が導き出した奇跡のレースだったと僕は今でも信じています。
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モナコグランプリもマンセルはポール・ポジションから一気に首位に躍り出ました。それはまさにこのシーズンを象徴するような光景でした。そのマンセルの姿を見て、「ああ・・・まただ・・・。」多くの人がそう思ったに違いない、このシーズンのウイリアムズの強さをみせつけるシーンでした。
そしてその想像通り、その後は前5戦同様、このレッドファイブは後続車を引き離し、ほとんど一人旅状態になります。
中盤戦もマンセルは何か問題があるような素振りもなく、グングとレースを引っぱって行きます。「うーん、今日もこのまま決まりだな・・・。」どれぐらいの人がそう思ったかは知りませんが、そう思ってもおかしくないような展開であったことは確かです。
ところが・・・・・・です。
ラスト8周になったとき、マンセルは予期しなかったタイヤの不具合から突然ピット・インをするのです。そのピット・インは決して予定されたものでなく、まさに突然の出来事でした。
実際、このモナコグランプリの全78周中、70周の時点で1位のマンセルは2位のセナに28秒の差をつけていたのでした。
ところがマンセルの突然のピット・イン。僕もテレビを見ていて一体何が起こったのかよく分かりませんでした。・・・当然マンセルはそのままレースを終えるとしか思えないほど順調に見えたからなおさらです。まさにレースの神様のいたずら・・・とでもいえる出来事でしょうか。
しかしセナはそのまま、ピット・インをしているマンセルを抜いてしまいます。遂にレース終盤になって、彼は一番手に躍り出ることに成功したのです。
こうしてリアタイヤを交換したマンセルは反撃に出るべく、ピット・オフし、みるみるうちにセナに追いつくと、この二人はあの緊張感あふれるドッグ・ファイトを始めたのでした。
このドッグ・ファイトでポイントだったのは、明らかにFW14BのほうがセナのMP4/7よりも速かったことです。それでもマンセルがセナを抜けないのはセナのブロックがうまいのとコースがモナコで公道のため道幅が狭かったからでしょうか・・・。
マンセルはまさにセナと接触するような勢いでもって、セナのマクラーレンに襲いかかったのでした。
ラスト4周、隙あらば右から左から、とにかくどうにかして追い抜こうとするマンセルとセナの前代未聞のデットヒートが繰り広げられたのです。
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セナはモナコで歴代最多の通算6勝を上げています。それにはこのレースの一勝も加わっています。
おそらくセナだからこういうレースになったのでしょう。
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<1993年以降とセナのこと>
1993年になるとマンセルは一旦F1を去りました。
そしてこの強力なウィリアムズにあのアラン・プロストが浪人から帰ってきます。しかもアランはアイルトンと同じチームになることを嫌がりました。だから1993年も結局セナはウィリアムズに行くことはありませんでした。
翌年・・・1994年になり、因縁の相手であるプロストがウィリアムズから抜け、やっとのことで念願のウィリアムズのマシンに乗ることができたセナ・・・。
しかし・・・遂に・・・彼は本物の伝説になってしまいます。
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僕はセナのファンではありませんでしたが・・・いつもプロストを応援していましたし、プロストの方が好きでした。プロストはクレバーでしたから・・・。直感で走るドライバーなんて・・・と僕は思っていました・・・。
1994年は他にも死んだドライバーがいました。この年は特に事故が多く、ドライバー達も不安を隠そうとはしませんでした。
F1は人が死んじゃうスポーツなんだということです・・・。そしてそういうスポーツであることをドライバー達も当然知っているのだと思います・・・。
それはF1を見ているファンにも同じことです。
・・・しかしショックでした。・・・やっぱり。
それ以外言葉がみつかりません・・・。
まさかセナほどの完璧なドライバーが、レースで命を落とすなんて一体誰が予想しえたのでしょうか・・・?
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どうも・・・知らないうちにセナの話になってしまいました・・・。しかも・・・なんだか色々思い出すと・・・筆も止まってしまうようです。胸に詰まるものがあります。
・・・ということで・・・今日はここまでにします。
とにかく素晴らしい時代でした。
