マオリ語委員会
マオリ族の言語「マオリ語」。
ニュージーランドの公用語として認められているとはいえ、やっぱり日常では英語を主に使っちゃうのでしょうね。
そこで1987年、NZ政府は生きた言語としてのマオリ語の普及拡大を目指して”マオリ語委員会(Maori Language Commission) ”を設立しました。
委員会の尽力もあり、マオリ語の出版物も増えつつあり、マオリ語によるテレビ放送も開始されているそうです。
日本語の方言もそうですが、積極的に守っていくことをしないと、いつか消えてしまうかもしれませんね。
マオリ語-日本語辞典ってない?
ふと、マオリ語-日本語辞典ってあるのかな?と思って、アマゾンで検索してみました。
辞典どころか、”マオリ語”がタイトルの書籍もヒットせず。
マイナーな言語とはいえ、ここまでないと寂しいですね~。
ネット上では、こんなサイトがありました♪
ニュージーランド国歌
なんとニュージーランドには国歌が2つあるのです。
"God save the Queen" と "God Defend New Zealand"の2つ。
"God save the Queen"は、どこかで聞いたようなフレーズと思ったら、イギリスの国歌でした。
元々"God save the Queen"だけがNZの国歌だったそうですが、いくらイギリス連邦といっても国歌まで同じじゃねぇ~。
というわけで、1976年に広く親しまれていた"God Defend New Zealand"も国歌にしたそうです。
そんな経緯で2つ同格で国歌となっています。
国歌を代えてしまわなかったのは、女王陛下への遠慮でしょうか。
そして"God Defend New Zealand"は、マオリ語でも歌詞がつけられています。
もちろん英語もマオリ語も同格。
どちらも公式な国歌です。
5番まであって長いので、歌詞は↓こちら↓のサイトでご覧下さい。
→ Ministory for culture& heritage (NZ政府) ←
ダンスといえば、ハカ(Haka):その2
ハカといえばオールブラックスなわけですが、女子ラグビー代表もあったんですね~。
NZ男子代表チームの”オールブラックス”に対して、NZ女子代表チームは”オールファーンズ(黒シダ)”のニックネームだそうです。
女子ラグビーもこのオールファーンズが断トツで強いみたいです。
そして、女子チーム向けにアレンジしたハカもちゃんと踊るそうです。
・・・が、マイナーな情報でどんなハカなのかわからなかったです~。
女子ラグビーがあること自体、初めて知りました~。
ダンスといえば、ハカ(Haka)
マオリ族のダンスと言えば、ハカ(Haka)。
オールブラックス(ラグビーのNZナショナルチーム)が、試合前に踊ることですっかり有名になりましたね。
元々は、戦いに挑む戦士が自らの力を誇示し、相手を威嚇するために踊られたそうですが、ラグビーのイメージにぴったりはまって、いかにも強そうですよね。
(実際、ラグビーも強いわけですが)
Ka mate! Ka mate! と力強く踊っていますが、昔あった某栄養ドリンクのCMのせいで、
「がんばって!がんばって!仕~事!」
としか聴こえなくなった人は自分だけじゃないはず・・・。
→正式な歌詞と振りです ←
マオリ族の人口は?
マオリ族って今どれくらいの人口なんでしょうね?
ニュージーランド全体の人口が、約400万人だそうです。
横浜市が約350万人なので、横浜よりもちょっと多いくらい。
でも国土面積は日本の4分の3くらいあるので、ずいぶんとゆったりしてますね~。
そして、そのうちマオリ族が、約50万人。
ニュージーランド人の約7人に1人がマオリ族ということになります。
この数字には、白人とのハーフやクオーターも含まれているようです。
混血が進んでいるのは、それだけ白人とマオリ族が仲良く暮らしてる証拠かな?
マオリ語もマクロン
そうそうマオリ語の表記で特徴的なのが、”マクロン”でした。
アルファベット26文字に加えて、a,e,i,o,u の5つの母音を伸ばす発音(長母音)の時には、それぞれの文字の上に棒を書いて示すそうです。
こんな感じ↓(文字化けするかな・・・?)
ā,ē,ī,ō,ū
ますます日本のローマ字と同じですね~。
関係ないですが、うちの近くの国道の行き先を示す標識で、上大岡(かみおおおか)のローマ字が "kamio-oka"になっているのがすごく気になってます・・・。
マオリ語についても調べてみるよ
マオリ族の話す言葉は、もちろんマオリ語。
とは言ってもイギリス支配下にあった影響で、マオリ語を話せるのは、マオリ族の20%程度だとか。
現在ではニュージーランドの公用語になっているし、マオリ族の独自文化を尊重する意識も広まって、マオリ語を学ぶ人も増えているようです。
マオリ族がポリネシアの身体的特徴を備えているように、マオリ語もポリネシアの島々の言葉と似ているそうです。
(詳しいことはわかりませんが・・・)
そして、日本語とも発音はほぼ一緒とか。
マオリ語もそのままローマ字読みすればいいみたいです。
なので、意味は全然わからなくても読むだけなら日本人にも簡単に出来そう。
(ちなみに、マオリ語には元々文字がないそうで、表記はアルファベットを使っています。)
では、さっそく挨拶の言葉から;
挨拶は、朝も昼も夜も Kia Ora (キアオラ)
読むだけなら簡単、簡単。
でも単語を覚えるのは難しそう~。
それから100年も経ってしまうのです・・・
マオリ戦争に勝ち、ニュージーランドを完全に支配下に置いてしまった大英帝国。
マオリ族になにも配慮がないまま、100年の時が経ってしまうのです。
この間に・・・
・1907年 ニュージーランドの自治権がイギリスより認められました。
・1947年 正式に国家として独立しました。
そして1975年、マオリ族にとってようやく長~い冬の厳しい時代が終わりを迎えます。
ワイタンギ審判所が開設されて、マオリ族の権利を主張できる機会があたえられたのです。
1984年には、ワイタンギ条約の結ばれた1840年までさかのぼって、条約違反に対する訴えを受付け、マオリ族に対して積極的に賠償を行なうようになりました。
今ではマオリ語が公用語として認められるなど、マオリ族の文化や権利がしっかりと尊重されています。
そして、ワイタンギ条約の結ばれた2月6日は、ニュージーランドにとって建国記念の日。
ワイタンギ・デーとして祝日になっています。
マオリ戦争が勃発しちゃいました
ワイタンギ条約が結ばれたもののマオリ族とPakeha(マオリ語で白人)の間で、小競り合いが絶えませんでした。
この頃、イギリスからの移民の人口がマオリ族の人口を上回り、ますますイギリス人は強気になりました。
ついに1860年、マオリ戦争が勃発。
でも近代的兵器で攻め込むイギリス軍に対して、マオリ族は原始的な武器しかありません。
丁度日本では明治維新の頃。
外国から仕入れた近代兵器で攻める新政府軍に、刀で立ち向かう旧幕府軍のような戦いが、遠くニュージーランドでも起きていました。
日本では新政府軍が圧倒的で旧幕府軍を鎮圧していきましたが、勇敢なマオリ族は不利な戦いにも関わらず、ゲリラ的にイギリス軍を攻め12年にも渡って抵抗しました。
が、抵抗敵わずイギリス軍が制圧。
これによりマオリ族の地位は下がり、名実共にイギリス人が支配する国になってしまうのです。