穏やかでユーモアを含んだ口上にはじまり、
自ら紹介する貴重な歌舞伎座バックステージツアー映像
&わたくしの打掛をご披露する、からの鷺娘を踊る。
ただし鷺の精だけ。町娘は平成17年のわたくし。
もう町娘はお見せできない美意識による鷺の精の瀕死っぷり。
執念なのに呆気なさ。
免疫をお持ちの方だけお越し下さい。
度重なるカテコ。
拍手を受ける姿は、所詮河原者なのか崇高な芸術家なのか。
アンビバレント。
ある程度覚悟して観に行ってるけど、こういう極地を思わせるとは。
いまの自分ができないことを他の人や後輩ではなく、
過去の自分にやってもらう禁じ手を使えるのがすごいなっていうかなんというか。
その是非を考えさせることにすでに意味はあり必ず何かを残す役者。
極まった頃の過去の映像を見せて、いまの本人が出てくるその反応を受け止められるわけでしょあの人は。
孤独のタフネス。
第四期歌舞伎座で踊り納めましたといいながら、
「わたくし(実物の本人)が、皆様をいっしょに奈落にお連れします」
ってセリを下がってったのがハイライトかもナ。
あなたとならば奈落の底でもどこへでも。
1日経ってもぜんぜんまとまんないんだけど
だんだん面白くなってきて楽しくなってる。
突然の打掛ショー含めてすごい歌舞伎的カブいてるって言ってもいいのかな?
してやられました笑。