ナウシカ歌舞伎2度目の通し観劇、初日以来です。

 
初日開いてすぐに菊之助さんがお怪我。
演出を替え、とても踏ん張って、
ここへきて宙乗りが再開し、所作事が再開し、
ほんとうに、大事だけど大事なくてよかったです。
ナウシカさんはいまんところ菊之助さんでしか考えたくないんですな。
少女で母性で、フワッと笑うと美人で、強くてとても可愛い。
菊之助可愛い。そういう姫さまに恋したいのだわ。
 
 
いわゆる想像するナウシカは昼の部で間違いないのだが、
夜の部のが面白かったし面白くなってました。
 
昼は1幕金色の野と子役の王蟲にうぉぉぉーーっ。
けんけん小金吾ーーっ。
2幕本水は元気勇気アスベルのけんけんさま美味しいな…。
衣装変えても可愛い、かたちきれい。
そしてとにかくクシャナ殿下ーーーー
マント、ブーツ、ヤバイ。クシャナ殿下の格好よさヤバイ。
恨みはらさでおくべきか。バキッ。わー。
戦うクシャナ殿下。おおおすかるさま…的な…。
殿下のために命を投げ出す所存ですという兵士にウンウンってなるやつ。
 
さすがに3幕カイの場面は丸ごとなくなっておりましたが
1幕でナウシカが剣を手に戦うのは健気で勇ましく
そういうとこから補って、カイに乗って戦ったのね。
ぼろぼろになって帰って来たのね。
そしてナウシカがメーヴェに乗って南へ~。
いい幕切れだ~。
 
2時間の補給タイムののち、夜の部。
 
勢揃いの名乗りで、
シューッとセリから上がってくるヴ王さま
わーなんだか大物出てきたーすげー王の中の王出てきたー。
またシューッと下がっていく。
あら…ヴ王さま…かっこよ…♡
歌六さんのスーパー歌舞伎を思い出すのよね。
はーなんだよあたしトルメキア父娘好きかよ。
幕開きのタイトルバックいいですね。
初日もこれだった?ナウシカ夜の部でも宙乗りしてたの気のせい?
 
4幕クシャナの子守唄が出色オブ出色で、
殿下の空虚というより寂しいお顔に、ああああ(;ω;)
 
初日と同じとこで妖精が来たが仕方あるまい(察)。
 
ナウシカのお話て、漫画読んだときもちらりとおもったんだが
ワグネル駿の概念を捨てると、登場人物構成ドンカルロなのよ。
それ拡大解釈甚だしいっちゃ甚だしく、
あっちはみんながおおよそ死に場を探してるのに対して、
こっちは生きねばなんだけども、
絶対王のヴ王、王の子クシャナ(ナウシカもアスベルも)、
親と子の確執(ナウシカと母、クシャナと父)、
たぶん男の中の男ユパさま(大詰めを前に自己犠牲の死)、
この美貌が罪なクシャナ殿下(違う。呪ってない。でもこのひとあたしがやる!ってなる)、
そして宗教権力というとこが、似てるんだよな…と大きく括って理解してみたんだが
宗教権力のマニ僧正とチャルカが分かりにくいというか
消化不良というか物語不全になっちゃってるというかなのね。
そこ漫画で読んでも理解しにくかったからな。
 
 
5幕の所作事ワーイ。蟲娘。
セルムの萌えがすごいんだよ。
きらきらきらーんの効果音で出てくるのなんなの。
幻聴かと思ったら本当に鳴ってたわ。
かしょくんむっちゃキラキラじゃないか。
今回のフワッと美人のナウシカ菊さんが、若い男に、
君とメーヴェに2人乗りしたことは忘れないよ(元気いっぱいけんけん)って告白されたり、
共に生きよう(キラキラかしょくん)っていきなり求婚されたり、
そんな珍しい座組他に萌えたりなんかして、あたしも大概だよなって開き直るよね。
石川五右衛門ナムリス。絶景かな(蟲)ウホッ。
 
 
ヴ王が出てくる6幕から人間ドラマが動き出すね。道化もとてもよいです。
あーこれ、ヴ王にもサンジュスト修道院回廊の場的なのがいる。
6幕よりもっと早い段階であると…いやそんなの原作にもないけど、
あったら、クロトワがクシャナに告げる「父君ヴ王さまからの命です」
が確実な投下と回収で刺さるのにな~直前でも直後でも構わない~と妄想。
原作通りの、どんな父君だろうか、あーこれか!でもいいんだけどね。
 
ナムリスに、ういやつって言われるクシャナ殿下にもきゃー、ういやつですよ奥さん!
最高最強の女、クシャナ殿下がっ。あははー(途端にあたま花畑)
※ここ、あとあとなんかおかしい…仕組まれた萌えじゃね…っていま確認したら、
原作は「ムコ殿の素顔を見せよ」だったんじゃん…こっちのがかっこええ…でももう歌舞伎のわがつま、顔でてる。
 
森の番人もとてもよかったなぁ。
性別も年齢も人間かどうかも不詳で、いっそこのまま、鬼女と少女を行き来して、
さよならのあいさつをしてそれから殺してくださるものよって言ってほしいかんじだな。
母回想とリンクさせてるのももちろん、この場面、このお庭にすごくあってたわぁ。
もうちょっとこの場も長くしっかりでもいいのに。
 
場面が転換転換で、原作通りにお話をつなぐために、こうなってて、
いいようなよくないような、なんだか気持ちが切れるのもったいないよね。
観る側的にはもっと長くてもいいんだよナ。1幕も1公演も。
なんなら昼夜×2の4公演になっててもいいんだナ。(やるの大変ですが…)
もしくは、どこでシュワを目指し始めたのかよくわからんので、すっきりさせていただくか…。
 
シュワの墓所は、墓の主(声)→道化→墓の主の精でセリフのつなぎかたがすばらしいし、
ナウシカとヴ王のセリフの応酬も好きだな。
そしてあの毛振りは歌舞伎の象徴であって憧れであるんだなー
歌舞伎の表現の極みはここなんかなーって。
それでも、ただ伝統的古典的なだけでなく、
白い毛振りに青い隈ってなんかある?近年の創作系演目じゃないとないのでは?という話だし、
赤い毛振りにあの隈取りは黒塚のようでもあって
こういうとこで攻めてるし、変えてるのかななんて思ったりね。
ちなみにトートダンサーズみたいのはなんなんだろねー。
こうも、さっきはキラキラしてた歌昇くんがワル格好いいと、
仁木弾正が観たいわ…誰か…早く…そこをなんとか…あ、自主公え…。
 
ナウシカ歌舞伎はいろいろ考えつつ、とても歌舞伎だったな。
この中で、「生きることは変わることだ」というナウシカのセリフがすごく好きだし、
歌舞伎化にあたって、それがすごくはまってたとおもうし、そういうことだなー。
 
蟲の造形のすばらしさ、テトの人形遣いさん、大変でしたトリウマ、
宙乗り、本水、所作事、毛ぶりの大サービス。
意外性が意外ではなく、そもそもナウシカの歌舞伎化が意外性だったりなんかして、
大作の新作の通し狂言でした。
 
再演があることを楽しみにー。
 
 
1F4列&8列
 
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初日観てからナウシカのネイルにしたのです。超大作。
ナウシカさんとタペストリー幕の写真で
たくさん描いてもらいました(ネイリストさんへプラン丸投げ)すごいなぁー。
 
 
 
演舞場行く前にWINS銀座に立ち寄って有馬記念を買う🐎
信じる者は儲からなかったw