浪漫活劇 るろうに剣心/新橋演舞場

 
1階9列
 

るろ剣初日を観に行ってきました。

髑髏城下弦の月でとってもよかった松岡広大くんが観たかったの。
2月から次の舞台を待ってたの。


今回のるろうに剣心は、
宝塚で上演したのとほぼほぼ同じということで、
ネタバレもなにもないとおもうけど、
初日の印象ですのでお気を付けあれ~。


るろ剣までも「お仏蘭西」になるんだなっていうステージだったわ。
想像以上に浪漫活劇。
お城な館、ドレス(るろ剣なのに)、阿片窟、恋する乙女のお歌、
登場、場面転換の音楽の入れ方、
カテコのマイクパフォーマンスに至るまで、一貫してエンタメ。

いけこせんせ、さすがによくできてるなぁ…。
ステージングの展開が早いし、無理やり押し切るし。

そこにそのひと必要かいな…?なんでそこで踊ってるの?まぁわかるけど
ってくらい登場人物を出してくる。出番たくさんないとファンがよろこばんから。
剣術小町なのにプチガルニエ連れてって、ドレス着せちゃうんですよ。
牛なべやのおねーちゃんまでプチガルニエに連れてっちゃう強引さ。
てゆうかプチガルニエですよ。おくさん!
階段にふぁっさーとしたカーテンに西洋のお館ですよ。
館の主が貴族さまですネーみたいな衣装きた、加納総三郎の松岡充ですよ。
フランス語しゃべるし、ジェラール何とかってフランス語の名前を名乗るんですよ。

演出家は、自分が得意なとこで勝負するの大事だと思ったわ。
ここまでお仏蘭西に引っ張ってきて、寄り切ったもん。寄り切られたもん。
これ、宝塚だよね。モロコスチューム物の宝塚だよね。
それに男の人も出てる感じ。迫力でる。
きれいな男子もいっぱいでてくるし、面白かったです。

あたし大人になってからは5年に1回くらいしか宝塚はみないけど、
子供の時にすごくみているもんで、
あぁ知ってる知ってるって型だった。
なんだかみながらニヤついてしまったよ。

舞台でちゃかちゃか踊ったり、至るところで歌ったり、
アクションがあったり、くるっくる盆はまわしたり、
舞台のあちこちからひとが出てくるし、
舞台降りして走ったり、盛り盛りスピーディ。

蒼紫のロープアクションは面白かったな。新しい。
ロープで垂直に降りてきて、すっぽんに消えていくの。
すっぽんの使い方が斬新。おおぉー?お!だったわーw
あれ、イイ。美味しい。
蒼紫やってたこの子も個性的できれいな顔ですなぁ。
左之助も男性じゃないとなかなか無理な役だよね。むきむきでしたー。
ガトリング砲の歌とかめっちゃ宝塚っぽい。こういうのはたのしい。
齋藤一の子も大きいのにすっきりしてて、
キャスティングがいいすねー。

松岡充に加納惣三郎でそれって、わかってるなーw
でも「前髪の」加納惣三郎ではなく、
太夫に惚れて振られる役に書きかえて、
(前髪のしか知らんかったけど実在したらしきがこれなのね)
るろ剣に出してきちゃうのがタカラヅカ。すごいおいしい役。
芝居もまぁまぁできるんだな。充分なナルシストだった。
体は小さいけど、インパクトのある横顔きれいなおおきめの顔だし、
芝居に出てもなかなか見栄えいいんだなと思った。
高校生の時sophiaのライブよく行ったよー。
こんな時を経て演舞場で松岡充を見るなんてねー。


最初に申しあげたとおり、
若い方の松岡くん観に行ったんですけどね、
この子はやっぱりいいわー。
出てくると、観てて気持ちがアガる。
大詰め、舞台正面階段から真ん中に現れたとき、
わぁーきたー殺気背負ってきたーておもったよ。

よく動けるし、重心低いし、鮮やかな太刀筋だったし、
女(抜刀斎嫁)と絡んでもいけるんだって思った。
女を抱くのがちゃんと絵になってた。
凛々しい男の色香だせるんだな。
そして主役と絡んだら立ち位置はかってた。
セリフもよくできるのに今回はあんまセリフないの。
あとちょっと歌ってたね。もっと場面くださーい。

正直、この舞台が発表になった時、
この子が剣心やればいいじゃないっておもったよ。
だけど、大きな舞台で大きな演出家の舞台にでる。
主役じゃないけど、主役と同役、
宝塚なら新人公演主役の子が本公演でやる役。
順当といえば順当。
若いうちから大きい役ばかりやって、
使いにくい役者になっちゃうのはまずいしね。

ポニテの茶髪剣士、和装もいいじゃない。
太刀筋きれいで殺陣ももっとできそうだな。
やっぱこういうの似合うからー!
白い着流しで、浮世の義理も~昔の縁も~是非7年後に~って、
いのうえさんに念を送ったわ。
わたしはこの子に次の捨之介をやってほしいんだ。
観られると信じているよ。
 
※下弦の月でこの子に唸ってほいほい通った記録はこちら
あの髑髏城は全体すごくたのしかったがとくにこの子が大好きだった。
1月13日10回目に松岡霧丸の経過がまとめてありますです。
そっから10回は松岡霧丸ばかりを観ておりました。

カテコでボーナスステージ付いてたんだわ。
かーほんとキレイな子だねぇーー。
笑うと愛嬌あってカワイイ。


主役の剣心は宝塚を退団したけど、また男役で剣心をやる珍しいパターン。
男性といっしょに殺陣をやってしかも主役ってすごい大変だと思う。
男性キャストにきれいな子そろえてるし、違和感はぜんぜんない。
ただ実際、立ち回りで上半身がブレていて、下半身の筋力の差は出るよね…
だけど、そこじゃないんでしょうね、見せたいのは。
カテコでいけこせんせが、男性に混ざってもできると思っていましたと
鮮やかなマイクパフォーマンス。(演出家がちゃんと初日のカテコに出てきた)
必死な姿が美しいということなんだろうかねぇ。
ちゃらっとおどけてる場面と、男性に混ざって殺陣をやる、
そしてロマンスもくっついてる、
めんどくさいわりに、どこが美味しいのか謎な主役のように思えるわ、この役って。
主役ってそういうとこあるけどねー。
新派のように男女のなかに女方がいるのって個性的&廃頽的で好きだけど、
男女のなかに男役がいるのってどうみたらいいのだろうかねー。
違和感がなかったという点でまず成功なんでしょうね。

剣心はむかーし全部読んでるけど、
舞台のるろ剣は、その知識全くいらんやつでした。
世界観の雰囲気はそこそこありつつ、ロマンス寄りになってる。
少年誌で、主役の男に、そんな乙女なセリフ言わす!?って驚いたりもした。
とにかくお仏蘭西だった。明治すらどっか行ったわ。
カーテンふぁさーかけたり回したりのショーアップはさすがだなぁ。

これは好みの問題だけど、
わたしはもうちょっと内容が重いほうがいいんだな。
ここまでライトタッチエンタメになってなくていい。
セリフの良さが見出せないの。だからエンタメでいいんでしょうけど。

しかしもうちょっとみんなお歌なんとかなんないのかな…
あんなに歌うシーンてんこ盛りなのにお歌の訓練してるn…
メタマクも、みんなだいじょうぶ…だったけど、
なんだかもっとすごい歌の状況だった…
だから日本でミュージカルとか行かないんだあたしというのを思い出した。


歌舞伎がワンピースをやるとああなり、
宝塚がるろ剣をやるとこうなるんだなってすごい納得でした。
舞台として、うまくできてました。