第9回 神戸芸術センターピアノコンクール 審査までの真実 | 樋上眞生 Vivre Heureux Ⅱ
【第9回 神戸芸術センターピアノコンクールの審査に関して】


真実を書きます。

9/27、私のもとに11/16~24に開催される第9回神戸芸術センターピアノコンクールの審査の依頼メールがきました。

その時点で、私にはコンクール1次予選初日と、本選の日の午前中のみ予定が入っていたため、その旨をお伝えしたところ、検討しますとの返事がきました。

そこから約一か月後の10/23に、ようやく審査をお願いしたいと連絡がきました。
その時点で、1次予選の日程が減るかもしれません、との記述がありました。


そこから、次に連絡が来たのが11/15、コンクール前日。

『これが明日16日の予定表です、朝9時半に会場にきてください』と。

16日は行けないことを伝えていたにも関わらず、そんなメールが来たことに驚き、すぐに電話をしました。


すると、『そうですか、では2次予選の予定をまた連絡します』と言われました。


まぁ、他に審査員もいるだろうし問題ないと思い、その件はそっとしておきました。




そして翌朝、1次予選当日の朝9時に、『今のところ本選の審査はお願いしない予定ですが、何時からなら可能ですか?』との内容のメールが。

コンクールがいざ始まろうとしている時に、です。

前もってそう決まっていなかったのでしょうか。



その日は自分自身金沢に行ったりでドタバタしたため、翌日連絡をとりました。


その際に、話の流れで『他の審査員がいるんですよね?』と聞いたところ、

『いません』

との返事でした。



じゃあ誰が審査しているのか。

ここには書きませんが、日本(神戸)芸術センターをよく知ってる方ならおわかりになるでしょう。


『その方が審査をしているのであれば、2次予選だけ私が審査に加わる必要はないのでは?』

と聞き、その後神戸芸術センターと本社で色々やり取りがあったそうですが、最終的には

『2次予選は来て欲しい』


とのことでした。

本当にイヤでしたが、こちらとしても一度は引き受けた仕事である以上、言われたことを全うするのが筋かと思い、昨日審査に行きました。



ここまでのやり取りだけでも、あまりにも遅い連絡、対応など、杜撰な体制が明らかに。

こちらは予定を空けて、連絡を待っていたんです。


極めつけは審査当日。


朝会場に行き、座っているところに電話でやり取りをしていたスタッフが寄ってきて、

『樋上さん、これいりますか?』

と出してきたのは、出場者の応募用紙でした。


このコンクールの規約に、【審査はエントリーナンバーのみで行う】ということを知っていたため、

『おかしいですよね?』

と言うと、慌てた様子でそれを直しました。


コンクール運営側としては、あり得ない行動です。



そして審査後、『審査会があるのでしばらく待っててください』と、30分待たされました。

前に審査した際にはそんなものはなかったし、まして【審査会などは行わず審査する】と規約に書いています。


でも、あるのかなと思い待ちましたが、そのスタッフに

『芸術センターだけで行う審査会でした』

と、帰されました。




ここまでが、審査依頼から昨日の2次審査が終わるまでに行われた、真実です。


コンクールを運営する組織として、あまりにも杜撰すぎ、時間とお金をかけてここまで準備してきた出場者に対する待遇とはとても思えなかったので、批判が出ることを覚悟で、書くことを決めました。



個人的な感情はこれ以上書きません。

ただ言えることは、出場者の皆様においては、審査はきちっと、ある方のもとで行われていますので、本選に残られた方は明日もいい演奏をしていただけることを願っています。



お飾りの審査員でしたが、2次予選で聴かせていただいた9人の素晴らしいピアニストに敬意を払います。

本当に素晴らしい演奏でした。



樋上眞生