ルゥの思い出 | 猫カフェ計画!-お家猫カフェ運営日記-

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自宅猫カフェを始めるまでの記録と、お店&にゃんずの日記です。

今日はルゥの月命日だ。

先月は四十九日があったから、感覚としては今日が始め。

 

ルゥは、可愛い子だった。

 

 

ルゥの特徴は、と聞かれると、

 

「可愛い」

 

と答えてしまうくらい、可愛い子だった。

 

 

人懐こくて、ドン臭くて、可愛い顔をして何故かダミ声。

床のド真ん中でひっくり返ったら踏まれるかも、とか考えないし

キャリーケースを出したら、他の猫は皆

『病院なんか絶対に行かない!』て逃げ回るのに

ルゥだけが『コレ見たことあるの~』て寄ってくる。

 

壁の猫棚から足を滑らせて降って来たり

低いテーブルに飛び乗ろうとしてなぜか乗り損ねたり

この子は本当に猫なんだろうか、て何度も思った。

 

ルゥは、猫じゃなくて、

ルゥと言う生き物なんだ。

 

そう思ったら納得した。

 

 

**************

 

足元に滑り込みつる黒い影

幾度踏みしか汝が長き尾

 

 部屋が暗いと、本当に判らない。
 『ぎゃ!』て声がして、居てた!ゴメン!て。

 

 

やはらかな黒き毛並みは病んでなほ

艶をたたへて出自示せり

 

 ボンベイの毛皮は漆黒でふさふさ。

 やせ細っても、それは変わらなかった。

 

 

とりどりの菊花あふるる店先に

ひとり求むる汝送る花

 

 なんでこんなに菊ばっかりあるんだろう、て思った。

 お盆だったからだね。水色のお花が欲しかったな。

 

 

皆々が此岸に戻るこの時に

汝ひとり立つ花ぞまとひて

 

 どこのスーパーでも花屋でも、お迎えのモノばかり。

 こんな時に、ルゥは行くんだなぁ。

 

 

彼岸より群れ戻る道混みぬべし

道よ通じよ愛くし子通せ

 

 ルゥはドン臭いから、混雑した道は通れない。

 隅っこで良いから、道を空けて。

 

 

愛されて愛されてなほ愛されて

愛されたまま汝は旅立つ

 

 愛されていることすら気付かなかっただろうね、

 ルゥにとっては当たり前だったから。 

 

 

 

黒い子はどこにいるかとまた問われ

汝は今なお愛されており

 

 

おっとりして要領が悪くて可愛くて

「助けてやらなきゃ」て思ってしまう、危なっかしいルゥ。

ライが去年急逝したのは、先にお空に行って

ルゥを案内するためじゃないかって思ってる。

 

 

ルゥ、ルゥ。

床で無防備にひっくり返っている姿も、

『ぎえ~~』て鳴く声も、

可愛いなって思ってたんだよ。

 

うちに来てくれて、ありがとうね。