「散る桜 残る桜も 散る桜」良寛
桜は散ってしまうし
その時散り残った桜も
その内、散ってしまう。
良寛の辞世を知ったのは最近だ。
本来の意味（深そう）は別として
見た瞬間、福のことを思った。
生き物はいずれ死ぬ。
福も、私も。
それなら、福が先で良かったかな。
私が見送る側で良かった。
だって、私が先だったら、残された福は
「オカアチャン」が自分を要らなくなって、
置いて行った、
て、思うかもしれないから。
いつも控えめで甘え下手だった福。
弟分のホタの前では、絶対に甘えてこなかった福。
私が何かしてる時は、それが終わるまで、
決して邪魔せずに少し離れて見ていた福。
福は、なんとなく・・・
遠慮しているように感じることがよくあった。
甘える時も
『今、甘えていいのカシラ？』
『今は、ワタシがオカアチャンの一番よネ』
そう確認しながら甘えているようなところがあって。
なんでかな。
福、福たん。
福が来てくれてからずっと、ずうっと、
オカアチャンの一番はいつだって福だったんだよ。