福がベッドから落ちて発作を起こした、
明けて2月25日の朝。
診療時刻になるのももどかしく、病院に駆け込んだ。
落下事故の後、発作が起きた、すぐに処置して欲しい。
診察の順番を待たずに、経過を伝えて福を渡した。
一刻を争うかもしれないからだ。
検査の結果、獣医師は
「脳炎症の可能性が高い。脳圧を下げる処置をします」
脳炎症は、福はついこないだ起こしている。
突然歩けなくなった時だ。
あの時は、炎症止め=ステロイドで治った。
でも、今回はそういうレベルの炎症ではない。
なにせ、発作が出ているのだ。
福は、脳圧を下げるために
炎症を抑える処置をしてもらった。
脳の入っている頭蓋骨の中は、
液体に満たされた閉鎖空間だ。
だから、脳の一部が腫れて体積増えると
他のところにしわ寄せが来てしまうらしい。
だから、脳圧を下げる処置が必要なのだそうだ。
病院にいる間、発作は出なかった。
病院できちんと処置もしてもらったから、
もう発作は起きないだろうと思っていた。
が、この日夜8時頃、また発作が出た。
今度は、前足が上下に動くというよりも
犬かきのように、前から後ろにぐるぐる回るのだ。
前日の発作も、多分
同じ動きをしたかったんじゃないかと思う。
ぐるぐる、ぐるぐる、また延々と動き続ける。
脳のダメージも心配だったけれど
一晩中足を動かし続けて消耗するだろうことも心配だった。
何せ福は20歳の超高齢猫で、
体重が落ちていて、そんなに体力はないハズで。
どうして発作止めの座薬をもらわなかったんだろう。
でもどうしようもなかった。