あの時間に戻りたくて。

君の笑顔が見たくて。

小さな幸せが欲しかった。





あの頃は気づかなかった

君が近くに居てくれる幸せに。

君と僕が巡り会えた運命に。

君と僕の想いが一つに通じていることの奇跡。



今まで君と過ごしてきた時間。

大切で大切で、泣きたくなるくらい

幸せな時間。




何もかもが偶然じゃなく

必然だったとしたのなら。




――僕がまた君に巡り会えること。

それはこれからの僕の物語の必然に繋がっているのかな。






もうあの日には戻れない。

もうあの時の君はいない。


そんなこと分かってる。


けど、けどね

こんなに誰かを思えるのが君が

最初で最後かもしれないんだよ。





泣きながらでも

どんなに辛くても

どんなに悲しくても。


君に巡り会える必然を信じて

僕は君歌い続けるよ。


あの日の君へ。




私と君の過ごした時間はすごく短い。


度々会ってはすぐに別れの時間。
その時間がくるのが大嫌いだった。

君の手を離すのが辛くて
バイバイっていうのが辛かった。

だから私は
君の胸元に泣きついて一晩過ごした。
ダメなことくらい分かってる。


でもね、
一緒に過ごす時間はとても幸せで
泣くほど幸せだった。


私が先に寝て、夜中目を覚ました時に
君は腕枕していてくれたね。
すごく安心したのを覚えているんだよ。


朝、起きた時に
君は眠そうに目をこすりながら
私に抱きついて膝枕をねだってきたよね。

二人で迎えた朝は何より素敵だった。


お別れの時間がきた。


駅まで車で私を送ってくれたよね。

車から降りる時
気づくと涙が頬を伝っていた。

君は優しく微笑みキスしてくれたよね。


泣きながらお別れした。


それが君との最後だった。

あの時私が帰らなければ
わがまま言っていれば。

もう遅いよね。



カバンに入っていたタオル。
涙を拭いていると
君が吸っていたタバコと香水の匂いがした。

涙が止まらなかった。

本当に大好きでした。

ううん。好きなんかじゃない。
愛していたよ。



じゃあ、またね。




君と僕の約束。

ずっとずっと守ると約束した。



すごく小さい頃。

僕と君との小さなとても小さな

大切な約束。


それは

『お互いを信じあうこと』

すごく簡単な約束かもしれない。

けどこれはとても大切な小さな小さな約束。





――小さな頃。

僕と君はいつも手をつないでいた。

二人ともとても小さな手と温もりを繋いでいた

あの暖かい優しさ。


けど今はもう繋ぐことはない。


僕にも君にも

“大切”な存在がいるから。

君と同じくらい大切だから。



今はもう大きくなった、

だから手を繋がなくても隣り合って歩かなくても

お互いの気持ちはわかってるんだよ。




ちゃんと信じ合えてるから。





――君が最後に僕に残してくれた言葉。

『きっと、きっとまたあなたの元へ戻るからね』

それであなたは目を閉じた。



すごく悲しかった。

けど信じた。



君がまた僕の手を握ってくれる日がくると信じているから。







――僕も最後の日を迎えた。

僕も最後に言葉を残した。

『約束を果たすために君に会いにいくよ』





――すごく真っ白な世界。

前か後ろかもわからない 真っ白な世界。


君の優しい声が聞こえる。

大好きな君の声。


手に何か触れた気がした。





小さな頃と何一つ変わらない

小さな小さな暖かい温もりだった。