仕事人漉庵2
医者「……という経緯だ。今回は娘の里からの依頼という事になる」
秀「殺るのか、代官を」
医者「いや、娘の代わりに阿片で沈めればその必要はないだろう。その隙に 娘達を救い出してくれればそれでいい。手筈は整っている」
八丁堀「分かった。しかしよくやるな、その代官は。今まで何人位が犠牲になったんだ?」
医者「ざっと10人位か」
八丁堀「可哀相に。この際だから、みんな里に帰してやるんだな」
秀「もったいねぇ話だ。帰す前に、1人や2人味見出来ねぇのか?」
医者「秀!」
秀「分かってるよ。ちょっと言ってみただけだ。で、代官はどうなる?」
医者「足が付かないように薬漬けにして、しかるべき所に訴えて御役御免という筋書だ」
秀「我が身に子が出来て、殺傷を厭う仏心でも起きたか?」
医者「何とでも言え。どっちにしろ代官はこれで終わりだ」
八丁堀「出来りゃ此度のように、毎回血生臭い思いをしなくて済むに越した事はねぇな」
秀「それもそうだな」
医者「じゃ頼んだぞ」