ある研修医の手記3

 

「今週はとても疲れた。ブリジストンタイヤードって感じ。僕は勉強は出来るけど、やっぱりダジャレは下手だ。1週間分のストレスを、ママのおいしい料理とマッサージで癒したい。でもママは恐いので、マッサージの時は目と耳を塞いでる。終わったらママが『ボクちゃん、凄く凝ってる。1週間お疲れ様。ところで、病院にはいい子いた?』と聞いて来た。

 一瞬、例の女医の顔が浮かびチビりそうになったが、頑張った。自分を褒めてあげたい。

『いません、いません。ママみたいに素敵な女性は滅多にいませんから』

『そうよね。でもあっちの処理はどうしてるの? 何ならママが代わりにしてもいいのよ』

『イヤ、大丈夫です。お心遣い感謝します。すみませんず……ずらっ!』

『ずらって何? ボクちゃんハゲてないし、訛りもないし、立派な青年じゃない。ママが若かったらギュッと抱きしめて、もう離さないから。試しに今晩一緒に寝てみる?』

『イヤ、僕じゃママのお役に立てませんよ。すいませんず……ずらっ!』

『ボクちゃん! それは何? 何を言おうとしたのかハッキリ言いなさい!』

『えっ、それはあのぅ、……ずらっと並ぶ男の中から僕を愛してくれて感謝します……』

『やっぱりボクちゃんは分かってくれてるのね』、ママの笑顔を見て冷や汗が垂れた」