ジストニア1

 

患者「私わぁ、事務仕事でー書く事が多いんだけどー、イライラするとぉ右手とかぁ動かなくなるからぁ、仕事にもぉ支障が出てー、困ってるんだけどー」

看護師「あなた、そんな話し方してよく上司から注意されないわね」

医者「いーじゃんかよー、そんなのどうでも。それはさぁ、書痙って言う症状じゃんか。脳神経の回路が異常を起こしてドーパミンが過剰になり、筋肉が緊張して動かねぇんだよ。ジストニアの一つの症状だぜ、それ。書痙の他に、眼瞼痙攣、痙性斜頸がビッグ3だ」

患者「ビッグ3の一つって私、超可愛いってことぉ?」

看護師「どこがですか! 何言ってるの、あなた治す気あるの?」

医者「まぁまぁ、いーじゃん。取り敢えず痙攣や痛みはなくて、書くのだけダメなんだな」

患者「えーっとー、他の目的で手を使う時はー、動かせるーかな? 不思議とー、文も最後の『ます』だけは書けるのね。彼氏のも掻きたいからー、早く治したーい! エヘヘヘ」

医者「あ~あ、何だよもう。折角合わせてあげてるのに。じゃボツリヌス療法(筋肉注射)で、頑張ってみましょうね。お大事にどうぞ」