カマボコ
「ほな、行ってくるわ。」


ハンセン
「もう!MAOしっかりしいな!それにカマボコが付いて行く必要は無いんちゃう?」


カマボコ
「まあ、そんなツレナイこと言うな。
じゃあ後ほど。MAO行こうぜ。」


ハンセンはアッシがホンマに忘れ物をしたと思い、そしてナツリンを紹介する手前、カマボコに気を使ったんですね。


ハンセンとナツリンから離れた後でアッシは問いただしました。


MAO
「おい、カマボコ!ホンマにアッシの家まで行って小便するつもりなんか?」


カマボコ
「ちゃんと説明するから、ちょっと待ってて…よし、あそこでしよう。」


カマボコは程よい草むらに入り込み、用を足しました。


カマボコ
「はぁーもう大丈夫。いや、ハナからお前の家に行くつもりは無かったよ。そんな事したら漏らしてしまうわ。」


MAO
「そりゃ、そうや。尿意が増し過ぎて気でも狂ったかと思ったわ。」


カマボコ
「お前が忘れ物をして1人で取りに帰らすのは不憫やから、俺が一緒に行く。
これでナッちゃんは『友達思いの良い人やな。』って思う。
立ちションでイメージダウンする事無く、逆にイメージアップ間違い無し!
MAOすまんが、悪役になってくれ。」


MAO
「策士やのう。まあ、悪役&引き立て役をやりゃエエんやな?」


カマボコ
「ごめんな。さあ、ここから実際にお前の家まで往復で45分程かかるな?では45分後に出発や!」


MAO
「おいおい、こんな所に突っ立って45分も過ごすんか?」


カマボコ
「ならホンマにお前の家まで往復しようか?」


MAO
「それはダルいやろ。お前の家は75のそばやから、そこで時間まで待機しようや。
小学校まで戻って脇道行ったら、今2人が通ってる道より早くお前の家に着くやんか。」


カマボコ
「なるほど!小学校には何もおらんってナッちゃんが実証してるから安心して通れるな。」


さて、カマボコの家で想定の時間まで待機後、75の家に到着しました。


75
「MAO!一体何を忘れたんよ?せっかくのお母さんの料理が冷めてしまったやんか!」


MAO
「ご、ごめん。財布忘れた…」


ハンセン
「ホンマにドジやな!」


MAO
「ごめん…」


カマボコ
「まあ責めたりなや。」


MAO
「(小声で)コラ!カマボコ!エエ格好しやがって!やっぱり悪役は辛すぎる…」


つづく…
例の踏切に続くなだらかな登り道を見上げたナツリンは訊ねてきました。


ナツリン
「ここ通らないと75ちゃんの家には行けないの?」


アッシは普段からこの道と踏切は避けてるから通りたくなかったし、カマボコもハンセンも同じ思いであったかと。


少しの沈黙の後アッシが答えました。


アッシ
「この道通って踏切を渡たったら、すぐ着くよ…
面倒やけど、かなり向こうの踏切を渡って引き返してくるという手段もあるけど?」


ナツリン
「じゃあ、面倒なコースで行こう。」


MAO
「どうして?」


ナツリン
「ここは私通れない…皆も通らないことを勧めるわ。」


MAO
「じゃあ、そうしようか。」


ナツリンが何か見えた、もしくは感じたのは確実でした。


逆にこの道を通らなくてよい事になり、正直ホッとしました。


別の踏切の方面に向かいかけた時、


カマボコ
「(小声で)トイレ行きたくなってきた。向こうの踏切まで行くのは辛いわ。」


MAO
「(小声で)じゃあ、1人でここ通るか?」


カマボコ
「(小声で)通るのは絶対嫌や。しかし、向こうまで我慢する自信が無い。」


MAO
「(小声で)ほな、立ちション?」


カマボコ
「(小声で)ナッちゃんが居るから無理!」


MAO
「(小声で)何もナツコさんの前で放り出してやれとは言うてへんわ。それにハンセンは居てもエエんかい!(苦笑)
2人にちょっと待っといてもらって、その辺の草むらとかでやったらエエやんか。」


カマボコ
「(小声で)『立ちションしてくるから待っといて』なんて言われへん。俺のイメージが大きくダウンするがな。」


MAO
「(小声で)そんな事言うてたら漏らしてまうで。そうなりゃイメージダウンどころじゃ済まんぞ。」


カマボコ
「(小声で)あーどうしよ?」


MAO
「(小声で)そうや!向こうの踏切に行くまでにナスティ(同級生)の家があった。そこでトイレ借りたら?」


カマボコ
「(小声で)ナスティ?あいつとはソリが合わん。借りを作るのはゴメンや!」


MAO
「(小声で)そんな事言うてる場合違うんちゃうか?」


カマボコ
「おーいハンセン!MAOが家に忘れ物したらしいから取りに帰るねんけど、付いて行ってくるわ。先に行っといて。」


MAO
「(小声で)アッシの家?向こうの踏切から75の家へ行くよりも遠いぞ!」


つづく…

小学校から、神社に向かい歩き始めた時、アッシはハンセンに叱咤されました。


ハンセン
「(小声で)もう!アンタ!危なっかしいな!」


MAO
「(小声で)すまん、頼むからラリアートは勘弁してや。」


神社の表玄関側のあたりになるとナツリンがソワソワしだしました。


ハンセン
「ナッちゃん、ドナイしたん?」


ナツリン
「いや、ちょっと…75ちゃんの家まだ遠いん?」


ハンセン
「えっ?もうちょっとやよ。」


ナツリン
「なんかこの場所嫌やから、早く行こう。」


ハンセン
「わかった、そうしよう。」


ここで、カマボコがアッシに話かけてきました。


カマボコ
「(小声で)小学校では何も無かったようやけど、流石にこの神社は何か有るようやな?」


MAO
「(小声で)そのようやな。しかし、お前は引っ越してきた時分は夜にこの神社よく通ってたんやろ?
噂を知らんかったとはいえ、たいした度胸やわ。」


カマボコ
「(小声で)確かにな。あと、池沿いの道では何か見たんかな?」


MAO
「(小声で)実はな…)」


アッシはカマボコにその道で昔見たお婆さんの遺体の件を話しました。


カマボコ
「エ~っ!ホンマにそんな事あったんか!?」


MAO
「(小声で)こらこら、声がでかい!」


ハンセンと一緒にアッシ達の前を歩いてたナツリンが、カマボコの大きな声にびっくりして振り返りました。


カマボコ
「い、いや何でも無いよ…」


ナツリン
「早く行きましょう。」


カマボコ
「あ…はい…」


MAO
「ごめんね、行こう行こう!(小声でカマボコに)ところで、彼女とはうまくいきそうか?」


カマボコ
「(小声で)まだ会ったばかりやからな…」


MAO
「(小声で)学校まで何を話してたん?」


カマボコ
「(小声で)スポーツマンが好きってハンセンが言ってたから、どんなスポーツが好き?って聞いたら、『野球』って。
アメフトや格闘技はどう?って聞いたら、『興味ない』って…
仕方ないから野球はどこのファン?って聞いたら、よりにもよって『巨人が大好き』って…
これはかなり手ごわいぞ。」


カマボコは中学まで柔道、高校からアメフトをやっていて、野球はそんなに興味は無いながらも阪神ファン…


さて、そうこうしてる内に例の踏切に近づいてきました。


ナツリンは果たして何かを見るのか?


つづく…