全米で上位10位以内に入る都市に住んでいるのだけど、文化的には遅れているようで、コンサートや観劇の機会も人口の割にはなく、もちろん自分で楽器を演奏するという人口もとても少ない。でも、過去10年のうちにピアノの弾きあい会をやっていますという団体(主催者)に2つ出会った。一つは参加者の熱量のなさの為(参加しますと言いながら無断欠席したり、そもそも、参加しますとも言ってこない人ばかり)コロナ後すぐに開催を取りやめたと聞いていた。

 

もう一つの所は細々と活動しているらしかったのだけど、今までは日程が合わず参加出来てこなかった。しかし、ようやく日程が合う日が見つかり、参加してきた。その団体の弾きあい会は、私が先日「ベーゼンドルファー欲しい熱」にやられて、出かけて行った、ヤマハ・ベーゼンドルファーのディーラーさんが提供しているリサイタルホール(100人くらい入るらしい)。

 

ちょっと違うと思った会話 | MAO in SD の趣味のブログ (ameblo.jp)

 

こういうイベントでも、時間ぴったりに始まることは少ないので、開始時間ぴったりに会場に着くと、思った以上に人がいる。プログラムを見ると参加者は10人ほどだけど、家族(夫婦)連れで来ている人たちも沢山いるし、雰囲気がピアノを弾きそうもない(ハイキングの帰り道に寄ってみましたみたいな感じの方など)もちらほらいる。

 

私の出番は三番目で、今回はドビュッシーのアラベスクでエントリーしていた。エントリーしたのは二か月ほど前だったから、暗譜までしなくても、どうにか人前で弾いても大丈夫だろうと思うくらいにはなるかと思ったけれど、ミスタッチ続出、止まってしまうこともしばしばの状態だった。でも、この弾きあい会に参加しようと思ったのは、お教室の発表会で演奏するのには、舞台に上がって人前で弾く訓練をしないといけないと思ったからなので、今回は、そういう目的で、人前で弾ける状態には持っていけてないですが、勘弁してくださいと前置きをしてから弾いた。

 

前回の発表会では頭が真っ白になったり、手が震えたりしたけど、今回は緊張はあまり感じなかった。でも、間違えボロボロ、止まる、弾き直し多発の演奏となった。

 

 

(写真は、ガラパゴスへ行ったときに撮ったビーチの夕焼け)

 

私の後に、2~3人弾いて、中休みとなと、近くのそばに座っていたおばちゃんたちが「よかったわよ~」「人前演奏するなんて勇気があるわね~、私は出来ないでいる」なんて言うコメントを頂く。まあ、社交辞令だろうと適当に相槌を打っていると「今日は私たちの為に演奏してくれてありがとう」なんて言われる。

 

そこで、気が付いたのは、結構の人が、演奏するのではなく、聞くために来ていたようだということ。「弾きあい会」とは英語にすると、どういう言葉を使うのかわからないけど、今回の集まりは「Summer Recital」だった。道理で連れがいる人が沢山いるわけだと納得した。

 

休憩中に主催者さんと話すと、毎月一度は「無料で音楽を提供する」ことを目的に活動しているのだという。ウェブサイトなどを見ると、年に2~3回くらいの開催、それも不定期だと思っていたと伝えると、ウェブサイトなどはアップデイトが遅れたり、逃したりしまったりすることが多いそうだ。一番確実なのはメイルリストに載せてもらうことだというので、後半の「リサイタル」を聞きながら、手続きをすると、帰宅後すぐに、来月の公演(来月はマスタークラスだそうだ)のお知らせがさっそく届いた。