対面でバイオリンレッスンを受けているS先生は、教える人としてのコツがつかめてきたのか、最近は中身の濃いレッスンをしてもらっている。(私が先生の考え方に慣れたので、話が通じやすくなったというのもあるかもしれない。)しかし、まだ行き当たりばったりのところがあり、ご自分が学生の時は、いわゆる基礎やエチュードなどより、曲をやりたかったという経験から、弾けそうな曲をテキトーに選んでやっているという感じがする。また、アマオケでの演奏曲はレッスンでは見てもらっていないので、こちらは独学となる。そうなると、やはり基礎技術というのはしっかりと、腰を据えて教えてもらった方が良いと思い始めた。

 

そこで、オンラインで日本の先生と何度かレッスンをしてみた。私にとって現在最初の課題はビブラートが出来る様になること。S先生に基礎は教わったけれど、段階を踏んで練習するようなメニューはなく、曲の中で使えないので、やさしめの曲から、ビブラートというものは、どこにどういう風に入れるものなのかを習わないと、実際に使える様にはならないと思う。

オンラインでよさそうかなという先生を選び、そのような前置きをした上で、初回の体験レッスンを受けた。体験レッスンでは、何かを教わるというより、状況説明と、それに対する先生の返答のみで何かを教わるということはなかったけど、無料体験レッスンだから、そんなものだろうと、その先生のレッスンを2度ほど受けてみた。

 

でも、私の欲しているもの全く別物だった。「ここが出来ないから、どうやるのですか」「ここを弾くコツは」というようなピンポイントの質問には、しっかり答えてくれるのだけど、私の最大の関心事のビブラートについては、S先生から習ったことと同様の手、指、腕などの動かし方の説明を受けて、まだ力んでいるとかいうコメントしか返ってこない。習いたてなのだから力むのは当然だし、ここで完璧にビブラートの動きが出来る人なんて、ほぼ皆無だと思う。きちんとできていないけれど、音階練習だとか曲だとかに取り入れていってだんだんに出来る様になるものだと思う。「ですから、ただ単に単音で動かす練習だけでなく、曲などではどうやって練習するのですか」と聞いても「曲によって、大きくかけたり、小さくかけたりする」なんて言うどんな本にも書いてあるような説明しか返ってこない。質問には答えるけど、レッスンプランなどを考えるつもりなどない雰囲気が伝わってきた。

 

これでは今まで自分でやってきたのと、ほぼ変わらない。この先生はダメだと諦めて次の先生を探した。オンラインでビブラート講座というレッスンプラン提供されている先生がいて、その方にレッスンを申し込もうかと思ったのだけど、時差の関係で、お互い良いレッスン時間がとれない。残念だけど、もう一人の他の先生と体験レッスンをしてみた。その先生は、問い合わせの時から、手元にある教材についての質問が来て、日本で出版されているビブラート教本を持っているというと、ご自身用にオーダーしてくれていた。体験レッスンでは、今の私の状態を見せて、少し指導をしてもらった。そして、今後のレッスンプランなどについても話をした。

 

先生は篠崎教本でやるのが、ご自身が慣れているでやりやすいと仰る。初めは使うページのコピーを送って進めましょうかと提案を頂いたのだけど、先生の手間にもなるし、私もバラバラのコピー用紙が散らばってしまうのは避けたい。ちょうど日本に出張中だった旦那に頼んで買ってきてもらおうと思ったのだけど、ネット検索をかけたら、アメリカの楽譜専門ウェブサイトで簡単に手に入ることが分かった。

 

早速購入、一週間ほどで届いた。

 

 

本格的にレッスンを始めるのが楽しみだ。