2年程前から再開したバイオリンレッスンで、繰り返し注意を受けていたのが、高い音を弾くときに、同じ弦の低い音の指も押さえておくこと。ピアノだと、指で鍵盤を抑えっぱなしだとその音もなり続けてしまうから、音符の長さ以上に鍵盤を押し続けていることはないので、ピアノから弦楽器に転向した人は、下の音の指を離してしまい、音符の音だけの指のを一つ一つ離して、次の音の指を押さえる傾向が特に強いそうだ。私も、バイオリンを独学している期間に、この間違った癖がついてしまい、ついつい弾き終わった音を全て離してしまったり、高い音を弾く時に、下の音の指を押さえることをすっかり忘れてしまったりが多発した。

 

レッスンで言われ続けること2年で、ようやく正しい癖が付きつつある。(しかし、気を抜くとすぐに悪い癖に戻る。)しかし、1,2,3の指を同時に同じ弦の上に抑えると、2の指(中指)の感覚が、何となく気持ち悪かった。1,2を一緒に置くときはそれほど感じないのだけど、2,3を一緒に置くと2の指がどうもしっくりこない。

 

なぜ気持ちが悪いのかわからずに過ごして、2年。やっと、その原因が判明した。

 

その原因は、それぞれの指の長さの違いで、人間の体の構造からいったら、私が感じていた不快感は、当たり前で、こういうものだと慣れるしかないと気が付いた。

 

当たり前だけど、1,2,3、それぞれの指の長さは違うし、それぞれの指の関節間の長さも違う。なので、まっすぐな弦の上に並べてそれぞれの指先を置こうとすると、それぞれの指の関節を曲げなければいけない角度が変わってる。また、掌はバイオリンのネックに平行にしている訳ではなく、小指の根本の方が人差し指の根本より、ネックとの距離ができる。そういう、形だと自然に、指の付け根から指を置く場所までの距離は、2の指より3の指のほうが長くなる。

 

すると、3の指の関節より、2の指を関節を沢山曲げないそれぞれの指定の場所に届かない。この、関節を曲げる角度の違いが違和感を生んでいたらしい。1と2の指の時は、長い2の指のほうが指の付け根から弦までの距離が遠いので、そこまで、それぞれの関節の曲がり具合の違いが気になることもなかったようだ。

 

だから、中指だけ、いやに沢山関節を曲げている気がしたけれど、これは体の構造上とバイオリンの構え方上当たり前のことで、「こういうもんだ」と感覚に慣れるしかないようだ。

 

でも、原因が分かって気分はすっきりした。