我が家で開催している月に一度の音楽会の途中で腹痛で倒れてしまった私。市販の胃腸薬で症状は落ち着いたものの、痛みや吐き気が戻って来た時の為に、一応病院に行って、薬をもらってきた方がよいだろうと判断した。
 
私はもう長いこと食事が不規則になったり、食べすぎたりすると、胃(の辺り)がキリキリと痛んだ。ゆっくりめに少々の物を口に入れると治っていたので、胃酸過多のようなものかと思っていた。しかし、救急救命病院で診察を受けると、即入院しなさいと言われる。
 
胃が痛いと思っていたのだけど、実は胆嚢だったそうで、胆石が多数あり、胆嚢自体も炎症を起こし「怒こっている(Angry)」と救急医はいう。胆石の多さや、炎症の具合から、胆嚢を取る手術を勧められた。手術の日程などは、入院後に外科医と話し合って決めることになるだろうという。
 
救急科に行ったのは土曜日の夜。そこから入院となると「一晩の状態を見る」だけになったとしても、日曜日の朝に退院できるとは思わない。翌日の日曜日には、先日航空ショーで引き当てた特賞の七泊八日の無料宿泊券の受け取り手続きの予約が入っていたけれど、それに行くことができなくなってしまうだろうと思われる。手術とか言っていたけど、痛みは大昔(10年も20年も前)からあるし、痛みは引いてきた、そんなに急ぐことはないだろうと、入院はしませんとお医者さんに伝える。とりあえずの処置として、痛み止めのモルヒネと炎症を抑えるための抗生物質の点滴をしてもらって、「医者のアドバイスに逆らって帰りました」という書面に署名をして、帰ってきた。
 

 

翌、日曜日(痛みも何もなく普通に動けて、普通に食べられた)無事に無料宿泊券をゲットした我々は、救急病院に直行する。今回は、救急科での待ち時間や入院を視野に入れ、洗面用具、着替え、パソコンに電子書籍などもちゃんと持って行った。

 

土曜日の救急科では血液検査やエコー検査などはもう終えてあったけど、状況が変わっていないか少々チェックが入った後、やはり入院となった。手術は思いのほか早く、翌日の月曜日か(月曜日は手術が立て込むことがあるので、月曜日にできなかったら)火曜日になるといわれる。入院手続きをして、通された病室は個室だった。

 
 
アメリカの病院の入院病棟に入ったのは初めてかもしれないから、よくは分からないけど、部屋に通されるまで見た感じでは、大部屋というのはなく、ほぼ個室のようだった。もちろんトイレ付。シャワーもついていた。付き添いの人用のソファーもある。そして、結構大きなスクリーンのテレビがあり、自由に見れる。操作はベットサイドにあるリモコンから行い、このリモコンから音量が出るので、他の部屋などには迷惑にならないようになっている。
 
 
日本だったら、入院の準備で洗面用具やパジャマ等を用意してくれといわれうのだろうけど、そういう説明は全くない。しかし、病院内では皆、病院から支給されたガウンを着ているし、ベットサイドには歯ブラシなども用意してあり、「入院用意」というのはいらないシステムのようだ。そして、病院食のメニューなるものもあり、自分で好きな時に、好きなものを頼めるようだ。私の場合は胃腸科の疾患だったので、食べ物、飲み物(水も含む)はなしとのことで、病院食を試すことはできなかった。
 
翌日か、翌々日の手術だからとブログを書き溜めようとしていると、バタバタと看護師さんとかお医者しゃんとかが出入りし、手術はその日の夜10時半からと決まったといわれた。(執刀医は日系人のおばあさんで、すごく怖かった。前日、医者のアドバイスを振り切って家に帰ったことで、ぶつぶつと文句を言われた。)そこからはバタバタと追加の検査などをされ、あっという間に手術室へ。そのころには、痛みも何もないし、自分で歩いて手術室へ入り、自分で手術台へ乗った。
 
病院内での移動はプロトコールに従い、車いすや車のついたベットで行っていたけど、気分的には健康人と全く変わらない。看護師さん等と雑談をする余裕もある。こんな夜遅くに手術をするなんて、夜通ししているのかと聞いてみたら、私が最後の患者(病院ではCase(案件)と呼ばれる)で、翌日の月曜日は手術の予定が押していて、日曜の午後だか夜勤務の手術チームがまだ帰宅していなったので、ちゃちゃっとやってしまおうということになったらしい。