家のスタインウェイには長いことずっと、不具合があった。とある鍵盤を弾くとカチカチと音がする。昨年の夏は異常に湿度の高い時期があり、その時期には同じような症状が多発、他にもいろいろな問題が発生した。
二人の違う調律師さんに診てもらったけど、湿度だとか温度だとか言われて、根本的な解決にはなっていなかった。確かに、湿度が高くなると不具合のある鍵盤の数が増えて、除湿器を効かせると問題が落ち着く。カワイのほうは湿度でどうのということはないので、湿度が問題とは思えなかったのだけど、二人の調律師さんが治せなかったのだから、これはピアノの特性で、恐る恐る使っていくしかないかと思っていた。
今年の夏は、昨年の夏より湿気が高かった。南カリフォルニアは冬にちょろっと雨が降るのが普通なのに、今年は冬の間もそして、初夏になるまで、日本の梅雨のような天気が続いた。先月は何十年ぶりだか、気象記録を取り始めて初だかの台風接近となった。上陸する前に熱帯低気圧に変わってしまい、日本の台風で鍛えられている我々は「何これ?ただの雨じゃん」という感じだっけれど、スタインウェイの一つの鍵盤が全く弾けなく(降りなく)なってしまった。急いで、除湿器をつけて、どうにか回復はしたけれど、他にもペダルを踏んでいないにも関わらず、響きが続いてしまう鍵盤なども出現した。
前回の調律より、一年以上たっているし、調律師さんにもう一度来てもらうことにした。前に来た二人のうちの一人はピアノの扱いが雑で、もう二度と頼まないと決めていたので、もう一人の人に連絡を取ろうとしたけれど、ずいぶん繁盛しているようで予約を取ることすらできない。ネットで新しい調律師さんを探し、二週間ほどして、やっと来てもらった。
ずっとカチカチ音がしている鍵盤はもちろん、他のものも、どの鍵盤でどの不具合があったのかはメモしてあったので、それを伝えと、ちょっと作業をして「治った」というではないか。カチカチ音の原因は鍵盤の中についている重りのフィットが悪くなり、それが鍵盤の気を叩いていたのだという。ほかの症状が出たことある鍵盤も点検してくれて、ところどころに潤滑油のようなものをつけて、スムーズに鍵盤が動くようにしたとも言っていた。
なんで、こんな基本的なことをほかの二人は分からなかったのだろう。前の調律から一年ほどたっているので「調律をする時期だと思う」とも伝えたのだけど、音はそんなにずれていないので、調律は必要ないでしょうとのことだった。
それにしても、長年ヤキモキしていた問題が解決してすっきりした。