一月に怪我をする前に取り組んでいたのは、バッハのフランス組曲一番のアルマンドだった。怪我の為の練習中断の前には曲にも慣れてて来て、テンポアップを図っていたところだった。怪我でできなかった半年余の間にすっかり指も動かなくなってしまっていた。

 

練習を再開して、テンポアップを図るのだけど、なかなか進まない。原因の一つはきちんと脱力できていないので、力みが指の動きを鈍くしている。私のピアノの生徒さんの中にもピアノを弾く時に指から手首から多分腕ににかけてがちがちにに力が入っていて、彼の為にも脱力をするための練習方法をネット検索してみると、いくつか動画を見ていて興味深いものが見つかった。

 

脱力するには方から腕を動かす意識を持つことが大事だという。普通にピアノの前に座り弾き始めるとついつい力んでしまい、自分でも気が付かないことも多い。その為、脱力した状態を体に覚え込ませるために、背もたれのある椅子に寄り掛かったままでピアノを弾くというもの。

 

早速やってきみた。

 

 

確かに、背もたれに寄り掛かっていると腕全体の力が抜ける。それでも弾いている間に、力みが戻ってきて、(私の場合は)頭が前傾になってくる。そこで、少し休んで、背もたれに寄り掛かり直し、又弾き始める。これを繰り返していると、腕や手首の力みが減ってきて、上半身が軽くなる。軽くなると指が早く動かせるようになるので、めちゃくちゃでもよいから、とにかく速いテンポで曲を何度も通し直す。

 

この練習を15分ほどした後、普通に座て、曲を弾いてみると、「背もたれ練習」をする前より、指の動きがよくなっているのがわかる。背もたれ練習の前は八分音符=116だったテンポが練習後は128位まで上がった。