今回のバイオリンの課題曲はドボルザークの新世界よりラルゴ、家路で、音取りは結構出来たので「音楽性」に取り組んでいる。弾きながら聞いているだけだと、実際に聞こえているより上手に聞こえるので、ビデオ撮りをして確認している。
 
今年レッスンを再開して以来の最大の課題である「響き」はなかなか難しい。響きが固くなる、詰まる原因の一つは右手が固まっていること。先日撮影した動画でも、やっぱり特に右手首が固まっている。
 
脱力しようと、手をぶらぶらしたり、殆ど弓を摘まむ(掴む)ことなく、ボウイングのみを研究していたら、手首を柔らかくするには手全体を柔らかに使わないといけないということに偶然気が付いた。
 
大袈裟に言うと、弓の動きに合わせて手をぐーばーする。
 
 
アップボウの時は指を徐々に丸め「ぐー」に近く、ダウンボウの時は指を伸ばし「パー」に近い形にする。
 
スケールでやってみた。一つ目が「グーパー」なし、二つ目が「グーパー」あり。
 
 
まだ「グーパー」ありの動きに慣れてなくて、「響きが違う!」を自信を持って言えるほどではないけど、弾きながら聞こえてくる音は結構違う。そして、弦のバイブレーションは目に見えるほど違う。「グーパー」しているほうがしっかりと弦をつかんでいる感じがする。
 
でも一番違うのは弾き心地。レッスンの時にアップボウの時の右手は弓が行くところへ向かって動かす事と言われた。「グーパー」ありだと手で弓を動かしているというより、弓に手が付いて行っているといった感じがする。「グーパー」なしだと腕を肘から下というか肘で一生懸命に動かしているけど、ありだと腕を動かしているというより弓が動いて、それに伴って腕が動いている感じが強い。
 
この「グーパー」奏法(?)は実はレッスンの時に先生に言われたことがある。その時は開放弦で腕は真っすぐ、揺らさずに弓をアップ、ダウンさせ、指を曲げたり伸ばしたりで弓が現に当たる角度を変える練習をすると良いだろうと言われた。簡単そうに聞こえるけれど、やろうとすると出来ない。気が付いたときに練習しようとしているけど、未だにまだできない。
 
でも、綺麗な響きと右手の柔軟さを求める旅の方向性は間違っていないみたいで、ここからは練習で体に叩き込み考えなくても自然に「グーパー」が出来るようになることが課題。ちなみに「グーパー」を意識しすぎると、弓がブレるので注意。
 
簡単なバッハのメヌエットでも弾き比べてみた。
 
グーパー奏法だと、長い音の時も苦しくなく(今までは弓を目一杯曳こうとすると「ぐ、ぐ、ぐるしい、、」という感覚があった)弾ける。
 

 

グーパー奏法初心者だと、響きが「凄い違う」にはならないけど、グーパーなしだと「ギギギ」「ガガガ」感が顕著。