先日いらした調律師さんが、家のスタインウェイB型は少々鍵盤が重くて反応が悪いのではと言っていた。レギュレーション(鍵盤の動きをよくするための作業)をしたら、もっと細かいところまでの表現とかも出来るようになすはずだと、サービスを勧めるわけじゃないけどと言いながら、サービスを勧めていた。でも、私が結構真剣にレギュレーションをすることを考えているというと、ちゃんと整備されたピアノを弾いてみてから決めたらどうかと言われた。
旦那はまだコロナ陽性者(第一回目陽性反応の一週間後のPCR検査検査でも陽性結果がでた)で自宅待機中で、ひどい咳をしている。そばにいるのも怖いので、この際なので、一人でピアノ屋さんに行って、弾き比べ体験をしてこようと思い立った。
家から車で20~30分くらいの範囲には、なんと三軒のピアノ屋さんがある。一軒目はちょっと前にカワイを買ったお店で、オーナーのおばちゃんとも会いたくないのでパス。もう一軒は新品少々、中古をそれなりに扱っている結構大きいお店なのだけど、コロナ対策のためアポイントを取らないといけない。買うつもりもないのにアポイントを取るのも悪いので遠慮した。3軒目はスタインウェイのディーラー、ショウルーム。こちらは普通に営業している。
GPSを頼りにお店まで20分ほど運転し、買うつもりないんですけど、家のスタインウェイと弾き心地を比べたくて、と正直に言ったら「スタインウェイオーナーは皆家族だ」と快くお店に一台だけあったB型を弾かせてくれた。
最初にパラパラと鍵盤を触った時は鍵盤の重さは同じくらいかなと思ったけど、曲を弾き出すと全然違う。反応は良いし、音も良い。(お店は音響がしっかりしてるし、蓋も開けてあるので音、響きが違うのは状況のせいもあると思うけど。)10~15分位弾いて(もっと弾きたかったけど我慢)「凄く良いし、家のよりタッチが断然に良い」と言うと、家のは何年物かと聞かれた。1980年代だっとと思うというと、スタインウェイも技術開発をしていて、最近のモデルはタッチをもっと良くする何とか構造(聞いたけど忘れてしまった)になっているという。一応、家のと同じような鍵盤の作りのモデルはあるかというと、1990年代初旬に作られた中古のちょっと小さいモデルがあるというので、そちらの方も触らせてもらったら、家のとタッチがよく似ていた。
私が家のスタインウェイ君にレギュレーションをしてみることに決めたというと、「新しものにアップデイトするのも一手だよ」と言う。流石セールスマン。でも、弾かせてもらったB型は12万ドル位。(今の円安状況だと1500万~2000万円位だと思う。)地価高騰の著しいカリフォルニアでは無理でも、他州の田舎町だったら小さ目の家が買えるかもしれない。今のピアノ(2台)を下取りに出してもお値段の半分になるかならないくらいだと思われる。楽器以外はケチケチ、倹約生活(元々買い物は嫌いなので生活や精神に支障はない)をしている私でもちょっと
買えない。ローンを組めば買えるかもしれないけど、そんなこと恐ろしくて出来ない。中古だったら、200~300万円、いや400~500万円位つけ足せば買えるかもしれないけど、新しいスタインウェイが中古に出るとは考えづらい。
帰宅後、ベットでゴロゴロしていた旦那に事の顛末を話し「買ってくれるといいんだけどなぁ~」と言うと、寝たふりをされてしまった。