自主練(?)の課題曲としてベトソナ情熱(一楽章)を選んだ理由の一つは、テンポの速い曲を弾けるようになりたいということだった。一月の終わりから2月の始め位から取り組み始めてた。初めに15ページもあるこの曲を最初に通して弾いたときの所要時間は30分越えだった。譜読みを始めたは良いけど、終わりが見えずに心が折れそうになったこともある。その度に「地道な練習をしなければ弾けるようになる曲なんてない!」と自分に言い聞かせて、譜読みを進めた。

 

嬉しいことに、譜読みを続けるうちに、どんどん譜読みをするのが楽になってきた。ベトソナは幾つかのテーマがあちこちにちりばめられていて、そのテーマを一周しておけば後は「繰り返し」に近い。まあ、ちょっとずつ変化がもたらされているのでそこに要注意しないといけなかったけど。

 

現在は、仕上げに向けてテンポアップして、最初から最後まで止まらずに、ミスタッチをなるべく少なく(私にはノーミスは無理難題)弾けるようになること。最近の練習では最初から最後までの通し練習をして、止まってしまうところ(大体決まっている)を拾って重点的に弾きこむ、という練習を行っている。その重点はやっぱり音符の多い早い箇所。

 

ここで、どうしようと思った後、色々な指導動画や指導記事を探して、幾つかのコツを見つけた。

 

1.早く弾くには指を早く上げるという動作が不可欠だけど、日常的にはしない動作なので、パッと手を広げる運動(訓練)を毎日する。

 

2.早いパッセージでアルペジオとか指くぐりがネックになっている場合は、親指の脱力が出来ていないことが多いので、親指で音を弾いた後はパッと親指を少し手の平に引っ込めるようにする。(あまり大げさにやると逆効果)

 

3.手(首)の上下や腕の揺れなどはなるべくせずに最小限の動きで弾けるようにする。

 

私が速く弾けない所は広範囲の音をカバーしなくてはならず一生懸命手を広げていた。これが力みになり、指が早く動かなかったようだ。2.のコツを教えてくれた先生ご自身は手が小さいそうで、それでも脱力がしっかりできていればスムーズに早いく広範囲のパッセージを弾くことは出来るとも言っていた。

 

「手を広げるのではなく、楽に動かす」を意識するようにしたら、演奏が断然楽に、テンポを上げるのも少々楽になった。まだまだ練習を重ねないといけないけれど、完成に向かって光が見えてきた感じがする。