私のバイオリン仲間が家の亭主に私の「バイオリンはいくら位するの?」と呟いたらしい。亭主と出会う前から持っているものなので、値段の話などはしたことがないと思う。まあ、していもお互い忘れている。亭主は友人に「知らない」というと、友人は「もうちょっといいバイオリン買ったほうがいいんじゃないかなぁ」と言ったそうだ。

 

この友人は音大に行くことを考えたほど上手い。私のバイオリンを何度か弾き試ししたことがあったけど、「まあ、悪くない」と感想を述べていた。彼は思慮深い人なので、上記のコメントを私本人に直接言うのは避けたらしい。

 

確かに、私のバイオリンはそんなに良いものではない。10年前くらいに買った時で、$700-800位だったと思う。購入時はレッスンを始めて何か月かしたころで、レンタル料(月に$30-40位だった)払うんだったら、買ったしまったほうが得だというので買ったので、そんなに上等なものを買うつもりもなかった。安いものでは$150位からあったけど、いくら何でもそれではと思い、ワンステップアップと考えて購入した。

 

友人は亭主に$3000から$5000位のものがいいよと言ったらしいけど、そんなに良いものを買ったって今の私には弾きこなせない。買った後に、先生に試しに弾いてもらったら、「こんなにきれいな音が出るのか」と驚いた。今だって、友人が弾くと私よりずっと良い音がする。

 

友人は私がピアノにお金を掛けているのを知っているから、きっと楽器にお金を掛ける人だと思っているのかもしれない。でも、ピアノは音の違いも分かるし、タッチだって安いものと良いものの区別は弾いていてわかる。良いバイオリンにアップグレードするのは、まだまだ先のこと。もしかしたら、一生しないでもよい位の腕前にしか上達しないかもしれない。