◆フィギュアスケート 世界選手権第５日（２９日、モスクワ） アイスダンスのショートダンス（ＳＤ）を行い、キャシー・リード、クリス・リード組（木下工務店ク東京）が５４・８６点の１３位でフリー進出を決めた。
首位はバンクーバー冬季五輪金メダルのテッサ・バーチュー、スコット・モイヤー組（カナダ）で、７４・２９点だった。
リード組がＳＤで自己最高点を大幅に上回った。弟のクリスは「素晴らしい結果だ」と喜んでいた。
この大会に向けて米国で練習していた時、東日本大震災が起きた。姉のキャシーは「とても悲しく、日本のファンが心配だった。２週間は練習に身が入らなかった」と涙。被災したファンのためにも、フリーでの躍進を期した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20110430-OHT1T00074.htm
佳菜子「ちょっと緊張」初出場１０位 （4月30日 06:02）
◆フィギュアスケート 世界選手権第５日（２９日、モスクワ・メガスポーツ） 女子ショートプログラム（ＳＰ）を行い、２連覇を狙う浅田真央（２０）＝中京大＝は５８・６６点で７位と出遅れた。昨年大会以来１年１か月ぶりの復帰戦となったバンクーバー五輪女王の金妍兒（キム・ヨナ、２０）＝韓国＝が６５・９１点で首位。４年ぶり頂点を目指す安藤美姫（２３）＝トヨタ自動車＝が６５・５８点で２位、初出場の村上佳菜子（１６）＝中京大中京高＝は１０位となった。
初の大舞台はほろ苦いものとなった。村上は２連続３回転を着氷したかに見えたが、２つ目のジャンプが回転不足を取られた。「１回目を降りたときにスピードがないかなと思った」。得点は自己ベストに６・６１点届かない５４・８６。「ちょっと緊張しました」と苦笑した。
山田満知子コーチ（６７）は「今まではイケイケで来たけど、そりゃ硬くなるでしょう」と話した。シニア初参戦の今季。初出場のＧＰファイナルでは３位に食い込んだ。「明日は絶対に（ジャンプを）跳ぶ自信があります。今日悔しかったので挽回したい」。１６歳の勢いをフリーにぶつける。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20110430-OHT1T00042.htm
美姫、ジャンプ４回全て成功でＳＰ２位 （4月30日 06:02）
◆フィギュアスケート 世界選手権第５日（２９日、モスクワ・メガスポーツ） 女子ショートプログラム（ＳＰ）を行い、２連覇を狙う浅田真央（２０）＝中京大＝は５８・６６点で７位と出遅れた。昨年大会以来１年１か月ぶりの復帰戦となったバンクーバー五輪女王の金妍兒（キム・ヨナ、２０）＝韓国＝が６５・９１点で首位。４年ぶり頂点を目指す安藤美姫（２３）＝トヨタ自動車＝が６５・５８点で２位、初出場の村上佳菜子（１６）＝中京大中京高＝は１０位となった。
穏やかな笑みを浮かべながら安藤が舞った。「気持ちを強く持てない」と試合前は不調を強調していたが、冒頭の３回転―２回転を含めた全４回のジャンプを軽やかに決め、２つのスピンは最高のレベル４評価。「スピードがない感じがしたけど、それ以外は良かった。何か日本にいいフィーリングを伝えたい気持ちで滑りました」と力を込めた。
日本で見守るファンのために試合に臨んだ。震災後は練習を続けるべきか悩んだが、被災地から「世界選手権が開催されるのであれば頑張って下さい。それが自分たちの力になります」というメールをもらって試合に臨む気持ちの整理がついた。大会前は米コネティカット州に滞在して練習しながら、食料などの支援物資を被災地に送った。
首位のヨナとは０・３３点差。今季のフリーは高得点が稼げる構成だ。基礎点が１・１倍になるプログラム後半に、５種類のジャンプを組み込んでいる。フリーでは、今季５試合全て１位。完璧に決めれば、０７年東京大会以来４年ぶりの優勝も可能だ。「今季最後の試合なので、自分の納得がいくように終わりたい」。復興への願いも込めて安藤がメダルを目指す。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20110430-OHT1T00041.htm
５位・大輔「ソチまでやる！」 （4月30日 06:02）
◆フィギュアスケート 世界選手権第５日（２９日、モスクワ・メガスポーツ） フリーでスケート靴のアクシデントに見舞われ、５位で２連覇を逃した高橋大輔（２５）＝関大大学院＝は会見を１日延期した。日本連盟関係者は「１日気持ちを落ち着かせてから話したいと聞いている」と説明した。
前日は演技冒頭の４回転を踏み切った際、左の靴のエッジを留めていたビス（ネジ）が外れた。取材に応じた長光歌子コーチ（６０）は「大会が１か月延びたことで、靴が限界に来ていた。念には念を入れていたが、ハプニングが起きたのは私のミスで大変申し訳ない」と話した。
試合後は１４年ソチ五輪まで現役続行を宣言した。５月中旬には、０８年１１月に手術した右膝のボルトを抜く手術を受ける。１か月近く滑れなくなるが、長光コーチは「いいリフレッシュになって、モチベーションを高めるきっかけになると思う」と前向きにとらえた。
「もう一回万全の状態で滑ってほしい。反省すべきところを考えて、１年１年つなげていければいい」と同コーチ。五輪メダルを狙う戦いが再び幕を開ける。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20110430-OHT1T00034.htm
小塚、逆転銀の次は
４回転！４回転！４回転！で頂点目指す （4月30日 06:02）
◆フィギュアスケート 世界選手権第５日（２９日、モスクワ・メガスポーツ） 男子で銀メダルを獲得した小塚崇彦（２２）＝トヨタ自動車＝が、２８日のフリーから一夜明けて会見した。来季の目標に金メダル獲得を掲げ、数種類の４回転ジャンプの習得を目指すことを宣言。ショートプログラム（ＳＰ）にも４回転を組み込む方向で、大技の“４回転スペシャリスト”になって世界の頂点へ突き進む。小塚は興奮冷めやらぬ様子で「喉が痛い」と苦笑いしながら現れた。前夜は佐藤信夫コーチ（６９）や妻の久美子コーチ（６５）らと祝杯を上げ、信夫コーチには「高い銀メダルだったね」と言われたという。「たくさん失敗もして長かったね、という意味だと思う。その道のりがあって、昨日の演技ができた」と充実感に浸った。
フリーでは冒頭の４回転を含め全１２回のジャンプを決め、世界歴代２位の高得点を挙げたが、４回転を２回決めて優勝したパトリック・チャン（２０）＝カナダ＝の世界最高点とは２２・５７点差がついた。３位のアルトゥール・ガチンスキー（１７）＝ロシア＝も４回転を成功しており、「４回転時代がまた戻ってくる雰囲気があった。自分も追いついていきたい。何種類も跳べるように練習していきたい」と、現在挑んでいるトーループ以外の４回転習得に意欲を見せた。
０６年トリノ五輪王者のエフゲニー・プルシェンコ（２８）＝ロシア＝らは６種類の４回転を跳んでいたとされるが、近年はジャンプの出来栄えを重視した採点基準により、４回転に挑む選手は減っていた。だが回転不足による減点が緩和されたことで「２回、３回跳んで、２種類入れてくる選手も出てくる。置いていかれたくない」と表情を引き締めた。
大会前は、久美子コーチから来季のＳＰに４回転を入れることを勧められたという。「自分も入れるべきだと思う。実現できるだけの実力をつけていかないといけない」と、大技のスペシャリストを目指して気合を入れた。３年後のソチ五輪での金メダルへ、高いハードルを乗り越える。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20110430-OHT1T00032.htm
織田、４度目の“跳びすぎ”に肩落とす （4月30日 06:02）
◆フィギュアスケート 世界選手権第５日（２９日、モスクワ・メガスポーツ） ＳＰ２位から６位に陥落した織田信成（２４）＝関大大学院＝も一夜明け会見に臨み、「やっぱりフリーでの失敗はすごく悔やまれる。応援してくれたみなさんに申し訳ない」と肩を落とした。フリーでは同じ種類の３回転ジャンプを跳びすぎるという違反を犯し、２つ目に跳んだトリプルアクセル（３回転半）―３回転の連続ジャンプが０点に。過去３回出場した世界選手権でも跳びすぎ違反を犯しており、４度目の失態となった。
「世界選手権で毎回（違反を）やっているとは知らなかった。予定通り跳ぶことしか頭になかった」。バンクーバー五輪で靴ひもが切れるなど大舞台でトラブルが続く。報道陣からおはらいを勧められると「そういうのもありかな」と力なく笑った。
大阪・高槻市の自宅で待つ妻には電話で「お疲れ様」と労をねぎらわれたという。４月から延期になっていた結婚式と披露パーティーは５月末に行う。来季に向け「小塚君のように質のいいジャンプが重要だと思った。一つ一つの要素を丁寧に見せられるようにしたい」と誓った。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20110430-OHT1T00033.htm