ロシアによるウクライナ侵攻から3ヶ月が経ちましたが…。 | 有栖川まおの愛が止まらないR

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「有栖川まお」のガンダムで倉木麻衣な日々の出来事を綴ったブログです。

 ウクライナ軍がいよいよ反攻に転じ、ハルキウ方面の部隊はロシア軍を国境まで押し戻したとの事です。また一部報道では、ロシア軍は、この「特別軍事作戦」で、既に地上部隊の3分の1を失ってしまったと言われています。部隊の3割の戦力が失われれば、それは、軍事用語で「全滅」と言うのですが…。その一方で、頑強に抵抗を続けていた要衝マリウポリ陥落してしまったそうです…(泣)。

 そして、ロシア軍がウクライナの占領地ではたらいている不埒な悪行三昧の映像が、全世界に白日の下に曝されています。逆に、ロシアはフェイクニュースまでデッチ上げてウクライナ軍の「非道」を世界に訴えていますが、その姿は何とも哀れです…。かつて第二次大戦において、満洲の地で日本の民間人を相手に行なっていた暴行については、現在も知らぬ存ぜぬで通しているロシアですが、もはやそれが通用する時代では無いというのが分からないのでしょうか。

 そして、ロシアの戦車がジャベリン等の対戦車ミサイルに片っ端から撃破されている事に対し、軍事評論家の間では「戦車不要論」までが出ていたりします。もっとも、これは戦車の存在意義云々と言うよりは、欧米の戦車が被弾した際の事まで考慮されて、乗員と弾倉が区切られて設計されているのに対して、ロシアの戦車は、座席の下に弾倉を設けていたりする為に、被弾に弱い構造となっている事も大きいそうで。何しろ、被弾して撃破された戦車の砲塔が、5階建てビルの高さにまで吹っ飛んでいる為に、西側からは「ビックリ箱」呼ばわりされているとか…。

 しかも、ロシア戦車の敵は対戦車ミサイルだけではありませんでした。この春先は、が解けて、ウクライナの大地は泥濘と化してしまい、鈍重な戦車は身動きが取れず、ウクライナ軍の格好の餌食に。かつて独ソ戦においてドイツ軍を散々苦しめたロシアの泥濘が、今度はロシア軍を苦しめる事になろうとは、何という皮肉でしょう。ロシアとしては、雪解け前に短期決戦でカタを付けたかったのでしょうが、ここまで世界各国がウクライナに肩入れして、戦闘が長期化するとは計算外だったんでしょうね。それは、いかにロシアが周辺諸国の嫌われ者だったかという事の証しでもあります。何しろ、ロシアの隣国フィンランドも、遂にNATOへの加盟を決定したのですから。

 フィンランドと言えば、ロシアとは約1300km(札幌ー福岡間の直線距離と同じ位の距離!!)にわたって国境を接しており、第二次大戦時には、冬戦争継続戦争で、丁度現在のウクライナと同様に一部領土を失いながらもソ連軍の侵攻を食い止め、何とか独立を維持してきた歴史を持つ国です。伝説のスナイパーであるシモ・ヘイヘが活躍したのもこの冬戦争でしたし(現在のウクライナでも、ロシアの将官が次々と狙撃されてますね…)、太平洋戦線では日本軍機のいいカモだったブリュースターF2Aバッファローも、アメリカから密かに供与されたフィンランドではソ連軍機相手にキルレシオ21:1と大活躍して、「タイバーン・ヘルミ(空の真珠)」と呼ばれて重宝されていました。

 そのフィンランドは、冷戦時はややソ連寄りながらその支配下に入る事は無く、ノルディックバランスと呼ばれる、東西両国間でバランスを取る外交姿勢を取っていたのですが、この度のウクライナ侵攻を受け、長らく中立を保ってきたスウェーデン共々NATOへの加盟の姿勢を見せた事で、ロシアはまさに四面楚歌状態に…。もっとも、このフィンランドとスウェーデンの両国がクルド人武装勢力を匿っているというので、トルコのエルドラン…もとい、エルドアン大統領は加盟に否定的だったりするので、先行きは不透明なのですが。