モラ夫が帰ってきた。

もっと長く不在でも良かったのに、帰ってきてしまった。


帰宅した翌日、どうしてもハンバーグが食べたいと言うので、夜、隣町のファミレスに行った。

そのときのことだ。


食後、モラ夫が一服したいというので、お店の外の物陰に置いてあった灰皿まで行った。


すると、タバコに火をつけたモラ夫が私の顔をマジマジと見つめて言ったのである。








お前、目の下どうしたの?







やばい。

早くも、ばれたか?

絶対、いくらかかったのかと聞かれるはず。

いや、2週間の表情筋のトレーニングでこうなったと言うんだった。

うっすらと冷や汗がでた。


でも、帰宅直後も今日の昼間もまったく気付く様子はなかったのに、なんで???





「なんか目の下から頬骨の上まで真っ黒だよ。

シミか?クマか?おかしい。絶対おかしい。

それ、絶対とったほうがいいよ



え?

いま、なんて?

大枚はたいて「ぷっくり」を取ったばかりなんですけど…



「ほんとおかしいって。写真撮ってやる。」


モラオがスマホで撮った写真を見ると、確かに目の下からほほの上まで広範囲が大きなクマのように黒くなっていた。


えーっガーン

もしかして、目の下のたるみとりは失敗してたの????


「なんだろうね。日焼けかな」

とごまかしつつも、私自身も気になってしまった。


で、帰宅してから必死でググった。

眼窩脂肪摘出の後に、クマが出て改めて対応した例の写真がいくつも出てきた。


でも、ちょっと違う…。

私の黒クマは、写真の事例よりもうーんと広範囲なのだ。


そして、しつこくググっていると、ある形成外科医が書いている記事がみつかった。

その方の記事には「地下鉄の窓に映った顔」の話が書いてあった。

地下鉄の窓に映った自分の顔は、たいていひどい。

それは、電車の上部中央(つまりつり革の後方)から照らされた顔は、ふくらみがあるところの下全てに濃い影ができるからだ、とのこと。

それが窓に映るから、シワやたるみがより強調されて見えるらしい。


なるほど、と合点がいった。

今までは、うっすらとした暗がりの中では、目の下の「ぷっくり」に多少の光があたり、影の範囲が「ぷっくり」の下から頬まで出来ていたのだが、「ぷっくり」がなくなったことで、目の真下から頬までが影になって黒く見えるのだ。


さらに読み進めると、「地下鉄の窓に映る顔は本当の顔ではないので安心してください」とあった。

確かに明るいところで鏡を見ると、暗がりで見たような広いクマはない。

50年以上付き合った「ぷっくり」が他の部分より高かったため、少しずつ日焼けしたのか多少の茶クマはあるが、自分としては許容範囲。これはもうコンシーラーか何かで隠すしかないだろう。


モラ夫は暗いところで見た影のことはやんや言うが、私の目の下から「ぷっくり」がなくなったことにはまったく気付いていない。


ま、夫婦は他人だからそんなものよねキメてる

母なら気付いたかもしれないなー。


そんなこんなの騒動から、再びモラ夫との2人暮らしの幕が開いたのだった。


2週間ぶりにどっと疲れたちょっと不満



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このコンシーラー、欲しいなー