自然災害に事故に、お正月のおめでたいムードも一気に吹き飛んだ2024年の始まり。
大変な思いをされている方々に、いくら心で言葉をかけても綺麗事にしかなりません。
あまりにも辛すぎる幕開けに、今年は初詣もやめました。
どうか渦中の皆様にこれ以上辛い出来事が起きないことを願ってやみません。
さて、私のブログを読んで下さっているかたが私と同世代ならば、知らない人はいないであろう、1996年放送のフジテレビの名作恋愛ドラマ「ロングバケーション」。
あの頃、私は木村拓哉さん(以下、キムタク)の大ファンだった。
ナイーブな横顔。
バンビのような切ない眼差し。
山口智子さんとのやりとりにキュンキュンしながら毎週月曜日がやってくるのを心待ちにしていたものだ。
あれから27年。
なんと昨年の暮れから、Tverでロンバケの一挙配信をやっていたのでR。
あの感動をもう一度、ということでもれなく鑑賞させていただきました。
ありがとう、Tver❗️
ときはバブル崩壊直後。
まだまだ頭のなかからバブルの余韻が抜けきっていなかったあの頃、ロンバケは、トレンディドラマの集大成だったように思う。
ちなみに私自身はバブルの頃は学生だったので、何の恩恵もなかった。
バブル全盛期を社会人2~3年目で過ごした先輩の話を聞くと、某家電メーカー勤務男性の、制服組女性事務員への海外出張土産は、HERMESのスカーフだったらしい。彼女ではなく、職場の同僚女性に、だ。
パリのHERMES本店で、日本人向けにスカーフ山盛りのワゴンが登場した、恐ろしい時代だ。
バブルはさておき、あの頃はまだ30歳までに結婚しないと、「選ばれなかった女」というレッテルを貼られるような、そんな風潮があった。
私の友人も28歳、29歳でバタバタと結婚していった。
結婚のあてがまったくなかった私は、山口智子さん演じる南にずっぽりと感情移入した。
改めて全話見てみると、なかなかの名台詞が満載だ。
キムタク演じるセナくんの「いい年して誰かに幸せにしてもらおうなんて甘くない?」というセリフは、今でも胸に突き刺さる。
おっしゃる通りでございます。
そして、稲森いずみさん演じる、南のモデル後輩の桃ちゃん❗️
なんなんだ、あれは?
美しい❗️美しすぎる❗️
脳天直撃、あっちょんぶりけなキャラクターだが、その美しさと透明感は右に出るものがいない。
当時はただの脇役アーパー娘として軽視していたが、改めて見てみると桃ちゃんのいないロンバケなんて、クリープのないコーヒーだ。
自分のことをおやじと自虐する南に「センパイにはセンパイの色気がちゃーんとあります❗️」と言いきる桃ちゃん。
リョーコちゃんとシンジくんをセナの前でくっつけようとするのを止めようとした南に向かって「何がいけないんですかぁ❗️好きが一番偉いんですぅ❗️」と立ち向かう桃ちゃん。
南がセナと結ばれた夜の話に驚きながらも
「良かったですね、センパイ❣️」と満面の笑みを浮かべる桃ちゃん。
「運命だと思っていた数々の恋愛は、ただの成り行きだったってことー?」と驚きのビキニ姿で呆然とする桃ちゃん。
ああ、あんな後輩が欲しい。
南よ、セナとボストンに行くのは良いが、桃ちゃんと会えなくなることは寂しくなかったのか?
私なら、気が狂いそうになるほど寂しいぞ。
いっそのこと桃ちゃんもボストンに行こうと誘うと思う。
言うまでもないが、最終話のキラキラの海を背景にした南とセナのキスシーンは秀逸だ。
あんなに爽やかで後ろめたさのないラブシーンはこれまで見たことがない。
口にチャックをしてセナにキスをせがむ南に、照れながらもキス直前の一瞬だけ、ものすごく男らしい顔になるキムタクの表情を是非見てほしい。
唯一違和感を感じるのは、教会に向かってセナと南が走るシーン。
横断歩道の信号待ちで「行くよ❗️」と声をかけるセナに、南が「はい、あなた」と返事をする。
あまりにも自然に発された「あなた」という単語に、驚いて照れつつも手を繋いで走り出すキムタクの演技は悶絶級だったが、旦那に「あなた」って言うのはいつの時代の話だろう。
え?普通言うの?
なんにしろ、ロンバケのハッピーエンドは、いつ見ても清々しい。
おかげで辛い年始も、なんとか気を取り直すことができた。
まだまだもう一度見たいドラマがあるんだけどなー。
大竹しのぶさんの多重人格の演技に戦慄が走った「存在の深き眠り」。
仲村トオルさんの迫力が忘れられない「眠れる森」。
常盤貴子さんの美しさが際立っていた「悪魔のkiss」。
Tverで一挙配信してくれないかなー。
よろしくお願いしまーす。