こんばんは
にわか歴女となったみそさざいです
NHK大河ドラマ「天と地と」の放送は1969年、NHK大河ドラマ初めてのカラー作品だ
そんな記念の大河なのに、NHKに残っているのは50回の「川中島の章・その4」(カラー)と「総集編の前編」(白黒)だけらしい
この本の後ろの方にそう書いてあった
最初、海音寺潮五郎/著「天と地と」を読みはじめたらは私には難しくて
だから児童書を何冊か先に読んだの・・・その中の1冊
以前「天と地と」①の記事を書いた時、ブロ友さんがコメントで教えてくれたけど、当時は録画テープが非常に高価だったため、放送後のテープを上書きして使いまわしていたのは本当らしい
大河「天と地と」がほとんど残ってないのは残念だが
上の本の中にこのDVDの紹介があったので探して見てみた
歴史秘話ヒストリアは、10年ぐらい前にNHKで放送してた番組だよ
上杉謙信は、戦いの神様、戦の天才、義の為に戦う武将・・・
強くて無敵のヒーローというイメージだけど、悩みが多かったということはあまり知られていない
少年時代は寺で一生懸命に学び、武将となってからは一生懸命に戦い
戦国大名として努力を惜しまず職務をまっとうしていたが、実は深い苦悩があった
性格もあるのだろう、 細やかな内容の長文の手紙からは繊細なお人柄がうかがえる
秘話として家来の家族や甥っ子に宛てた手紙が紹介されているが、相手を思いやる配慮ある内容に驚かされた
小説「天と地と」で読んだ話も、映像を通しておさらいすると更に理解が深まる
例えば、善行寺如来の章の五、六あたりに書かれている二七歳の時の出家騒動(=ストライキ)のエピソードの理由も理解できた
謙信は第1次川中島の戦いの後、わけあって逃亡して出家しようとしたのだよ
残した手紙がめっちゃ長くて悩みの深さがわかる
でも、家来に探し出され、引きとめられた
この時、引退せず続けてよかったと思うよ
CGの直江景綱(=謙信の側近)が登場し、謙信に同情しながらインタビューに答えてるのが面白かったな
そういえば、大河ドラマ「天地人」の直江兼続は直江景綱の養子
直江兼続ご本人も上杉謙信から影響を受けた武将でもあるのよ
火坂雅志/著「天地人」も読んだから機会があればそちらの感想書きたいと思う
小説「天と地と」は第4次川中島の戦いまでしか書かれていなかったし
それも病床の乃美との恋の顛末の分量が多めで、戦そのものの記述は意外にあっさりとしていたけど、
このDVDでは、なぜ武田信玄の陣に切り込み、一騎打ちに出たのか、その行動に至った苦悩が秘話として紹介されている
大将たる者、そういうがむしゃらな戦い方はあまりしないでしょ?
陣で後方から号令をかけてるイメージだもの
また、大河ドラマ歴代の謙信役、石坂浩二、柴田恭兵、GACTらの一騎打ちのシーンが一同に見れたのは、迫力満載だったよ
欲を言えば、もっと長い尺で見たかったぞ
映像は一瞬だった
最後に出家に至るまでの秘話も語られている
謙信は生涯6度、名前を変えた
悩みを完全に断ち切れたのは6番目の名、謙信と名乗ってから
その時、41歳
49歳でお亡くなりになってるから、人生の大半が悩みとともにあったのかぁ
しかも、戦い通しの人生、なんだかちょっぴり切ないね
伝説のヒーロー、スターというものは悩みが深いものなんだな
いや、悩んだからこそ、強くなれたんだと思う