前回から引き続き

 


<希少糖の医療応用 糖尿病および肥満症におけるD-プシコースの役割>より

4-2. 糖尿病患者での効果について ~厳格な糖尿病治療食とD-アルロース含有糖尿病治療食の比較~

さらに我々は、D-アルロースが糖尿病患者においても有効かという点に注目した。我々の研究では、2型糖尿病患者において、従来の厳格に栄養管理された糖尿病治療食(1日の摂取カロリー(kcal)は標準体重(kg)×身体活動量で算出)と比較して、1食あたりD-アルロース8.5gを含む糖尿病治療食(栄養素(kcal)は糖尿病治療食と一致させている)では食後血糖の抑制効果を示した14(図 1)。これは、2型糖尿病患者の食事療法にD-アルロースが応用可能である点について、持続血糖測定器を用いて詳細に解析した世界初の研究であり、食事療法における新たな選択肢として期待されている。

 

 


1で紹介している論文です。

1で述べているように研究の参加者は入院中の糖尿病の人で、治療中の薬剤(例外 グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース))はそのまま継続。以下ところどころ抜粋 本研究では、2019年12月から2022年8月までに香川大学病院に入院した患者24名を対象とした。患者は5日間にわたり参加しました。この期間中、血糖値はisCGMを用いて測定されました。この測定期間は、通常の糖尿病食を2日間摂取した後、少なくとも1日間の休薬期間を経て、D-アルロースを含む糖尿病食を2日間摂取する期間で構成されていました。年齢20~80歳、HbA1c値6.5%以上、入院中の2型糖尿病患者

より安全性を重視し、体重 50 kg の成人を想定すると、無影響量は最大 27.5 g(体重 50 kg × 0.55 g/kg 体重 = 27.5 g)であり、これを超えない 1 日投与量 25.5 g(8.5 g × 3 食 = 25.5 g)を本研究での 1 日投与量と設定した。

事中の栄養素等表示基準値も、炭水化物 50~60%、タンパク質約 20%、残り脂質となっている。

3.2. D-アルロースの食後最高血糖値への影響

図3に示すように、各食における食後血糖値の最高値は、D-アルロース含有糖尿病食では173 mg/dL(95%信頼区間:146, 200)、通常糖尿病食では191 mg/dL(95%信頼区間:163, 218)でした。食後血糖値の最高値の平均差は-18(95%信頼区間:-24, -11、p値<0.001)でした。したがって、差の平均が0であるという帰無仮説は棄却されました。これは、通常糖尿病食と比較して、D-アルロース含有糖尿病食では食後血糖値の最高値が統計的に有意に低下したことを示しています。持ち越し効果も非常に小さく(推定値:−0.833、95%CI:−38.72、37.05、p = 0.965)、ウォッシュアウトの問題もありませんでした。

栄養素 15 02802 g003a栄養素 15 02802 g003b←ランチではあまり変わらないのね。

 

前および食後の血糖値とCPRの詳細な検査により、血糖値が減少するにつれてCPR(C-ペプチド、インスリン前駆体)が有意に減少することが示されました(図5)。これらの結果は、D-アルロースを含む糖尿病食は食後血糖値を低下させ、それに応じてインスリン必要量も低下させることを示唆しています。

 

 ←のインスリン分泌が低下しているのが一番魅力的だった所です。

 

議論

 以前の報告では、20人の健康な成人が75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)中にD-プシコースを摂取し、血糖値の動向とインスリン値を調べた。本研究では、ブドウ糖負荷後の血糖値を有意に抑制するには5g以上のD-プシコースが必要であることがわかった[ 13 ] ←健康なヒトでも75gのブドウ糖負荷試験で血糖値の抑制には5g以上は必要、我が家も現在は低糖質食(以前よりやや糖質アップ(10gから20g程度で、50g以下と予想している)だけど、外食時にはアルロース10g摂取のつもり、まだ試してないけど)

基礎研究では、D-プシロースが膵β細胞を保護する効果も報告されている [ 15 ]。Hossainらは、膵組織に対する保護効果と、それに伴うインスリン分泌能の維持・改善を報告している。これらの結果は、D-プシロースがβ細胞を保護しながら耐糖能を改善するのに有益である可能性を示唆している。←大いに期待しています。我が家では代替甘味料としてではなく、これを目的として実施中、なお調理中の甘みは、白ワイン、糖質ゼロみりんで賄えています。

自動翻訳でも十分にわかりやすい日本語なので、興味ある方は論文をお読みください。

このシリーズこれにて終了。