研究者もびっくり?平均75歳から初めて6年と12年にわたって調べた結果中性脂肪の高い方が認知機能低下の遅さと関連しているという結果。
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数年前の論文ですが、脂質摂取の多い方が死亡率が低い。そして飽和脂肪酸摂取の多い方が脳卒中は少ない、それ以外では脂質の種類の影響はないそうです。
PURE study: Interpretation
"High carbohydrate intake was associated with higher risk of total mortality, whereas total fat and individual types of fat were related to lower total mortality. Total fat and types of fat were not associated with cardiovascular disease, myocardial infarction, or cardiovascular disease mortality, whereas saturated fat had an inverse association with stroke. Global dietary guidelines should be reconsidered in light of these findings."
PURE 研究: 解釈
「炭水化物の摂取量が多いと総死亡率が高いことと関連していた一方、総脂肪と個々の脂肪の種類は総死亡率が低いと関連していた。総脂肪と脂肪の種類は心血管疾患、心筋梗塞、または心血管疾患による死亡率とは関連していなかったが、 飽和脂肪は脳卒中と逆の関係にあった。これらの発見を踏まえて、世界的な食事ガイドラインを再検討する必要がある。」
日本では↓こちらで紹介されてました。
2017年11月
アジア人、黒人、白人さまざまな人種、35~70歳の13万5335人のデータを分析しました。
それらの人々の食事の内容を調べ、その後、約7.4年追跡して循環器疾患の発症と循環器疾患による死亡などの有無を調べました。炭水化物の摂取量が多かったのは中国、南アジア、アフリカの国で、脂質の摂取量が多かったのは北米と欧州、中東、東南アジアの国、たんぱく質の摂取量が多かったのは南米と東南アジアの国の人々でした。
炭水化物、脂質、たんぱく質のそれぞれから摂取したエネルギーが総エネルギー量に占める割合を計算し、最も少ない人から最も多い人までを並べて5等分し循環器疾患(循環器疾患による死亡、死亡を免れた心筋梗塞、脳卒中、心不全)のリスクを評価しました。
炭水化物:最高群の死亡リスクは28%増
摂取量の増加とリスク上昇の関係を調べたところ、総死亡のリスクは炭水化物由来のエネルギーが60%を超えたあたりで上昇傾向を示しました。おおよそ70%を超えると、リスク上昇は統計学的に意味のあるレベルになり、それ以降も上昇は続くことを示す結果が得られました。70%を超えると、主要な循環器疾患のリスクも急上昇していました。
脂質:最高群の死亡リスクは23%減
脂質の総摂取量の増加とリスク低下の関係を調べたところ、死亡リスクは、総エネルギー量に占める脂質由来のエネルギーが15%を超えたあたりから、統計学的に意味のある低下を示し、しばらくはその値を維持していました。さらに30%以上になると、摂取量の増加に伴いさらなるリスク低下を示しました。
飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の摂取はいずれも、少ない人より多い人のほうが、総死亡リスクと、循環器疾患以外による死亡のリスクは低いことが示唆されました。
たんぱく質:最高群の死亡リスクは12%減
たんぱく質摂取量についても、最低群に比べ最高群の総死亡リスクは12%低く、循環器疾患以外による死亡のリスクも15%低くなっていました。なお、動物性たんぱく質の摂取は総死亡リスクの低下に関係する一方で、植物性たんぱく質の摂取は総死亡リスクに影響を及ぼしていませんでした。