今日は庭の雑草抜きをしようとしたら、雹やら雨が降ってきたので、断念、家に篭もっています。
以前にオタゴ大学の日本人研究者がレスベラトロールのアンチエイジング効果を否定した新聞記事を紹介しましたが、今でもなお、<レスベラトロール、アンチエイジング>で検索すると効果アリといっぱいヒットするのに驚きます。
昨日は最新健康ニュースさんが、<レスベラトロールは運動の効果を増幅するどころか阻害するかも>という研究を紹介してくれています。
http://kenkounews.rotala-wallichii.com/resveratrol_impedes_exercise-benefits/
効かないならまだしも、阻害する可能性まであるなんて、いったい何故、レスベラトロールの偽情報が氾濫しているのでしょう?
そんな私の疑問が、1ヶ月遅れで読める文芸春秋10月号の記事で解消されました。
記事は<長寿遺伝子ーNHKスペシャルーに異議アリ>小野光則さんの記事です。
まず1990年台 初頭イギリスの疫学調査結果からレスベラトロールが注目されるようになった。
しかし1997年国立保健医学研究機構はこれを否定する、しかし赤ワインが健康に良いという情報が固定観念となってしまって、レスベラトロールの人気が上がっていった
2003年 ハーバード大学デヴィッド・シンクレア博士らがレスベラトロールが長寿遺伝子を活性化するという論文発表(しかしこれは製薬化学研究者らからは疑問がなげかけられていた)
論文を発表したデヴィッドシンクレア博士に起業家 クリスト ウェストファルトが大学発ベンチャー企業の設立を持ちかける
2004年 彼らはサートリス・ファーマを設立
2007年 サートリス・ファーマは株式公開に成功
医薬品への期待が高まる
2008年 世界トップクラスの製薬会社グラクソ・スミス・クライン社(以後GSK)がサートリス・ファーマを買収
GSK社の子会社になって、ヒトでの骨髄腫の治療薬として臨床試験の開始。さらに糖尿病、肥満、心臓病など生活習慣病への用途拡大が検討される、と同時にサプリメントとしてネット販売。博士がたびたびTVに登場し、レストラベールの効果を語る。次第に広告塔になっていく。
2010年 GSKは抗がん剤の開発中止を発表。効果がないばかりか重篤な腎臓障害などの副作用が見られたのだ。その後他の医薬品開発の中止、サプリメント販売も中止される←筆者はサプリメントとしても慢性的大量摂取による健康リスクがあり、販売に適さないと判断されたのだと語る
2011年 起業家ウェストファルトはGSKを辞職、他のベンチャーを企業する。GSKが開発中止した背景に二つの論文。シンクレア博士の実験を追試した結果、レスベラトロールが長寿遺伝子を活性化することはなく、高脂肪食を与えたマウスの血糖値を下げる効果もなかったというもの。
著者が言いたいのはNHKの番組がレスベラトロールの実験データに疑義が生じて、開発中止が決定されたことを知っていながら礼賛番組を制作したのではないかという疑念ですが、私の興味はそれではなく、そんなものが未だに効果があると世間に通用していることです。記事では、<米国ではすでにサートリス・ファーマが行ってきた一連のレスベラトロール・ビジネスは詐欺であるいう見方が大勢を占めているが、シンクレア博士が主張していた薬効はないと科学的に断定されたわけではない。なぜならないことを証明することはあることを証明することより難しい命題だからだ>と語っている。
興味がある方はぜひ本記事を読んでくださいね。
私の結論 レスベラトロール推奨の意見を出す人、コラムなどは信用しないことにしました。
以前にオタゴ大学の日本人研究者がレスベラトロールのアンチエイジング効果を否定した新聞記事を紹介しましたが、今でもなお、<レスベラトロール、アンチエイジング>で検索すると効果アリといっぱいヒットするのに驚きます。
昨日は最新健康ニュースさんが、<レスベラトロールは運動の効果を増幅するどころか阻害するかも>という研究を紹介してくれています。
http://kenkounews.rotala-wallichii.com/resveratrol_impedes_exercise-benefits/
効かないならまだしも、阻害する可能性まであるなんて、いったい何故、レスベラトロールの偽情報が氾濫しているのでしょう?
そんな私の疑問が、1ヶ月遅れで読める文芸春秋10月号の記事で解消されました。
記事は<長寿遺伝子ーNHKスペシャルーに異議アリ>小野光則さんの記事です。
まず1990年台 初頭イギリスの疫学調査結果からレスベラトロールが注目されるようになった。
しかし1997年国立保健医学研究機構はこれを否定する、しかし赤ワインが健康に良いという情報が固定観念となってしまって、レスベラトロールの人気が上がっていった
2003年 ハーバード大学デヴィッド・シンクレア博士らがレスベラトロールが長寿遺伝子を活性化するという論文発表(しかしこれは製薬化学研究者らからは疑問がなげかけられていた)
論文を発表したデヴィッドシンクレア博士に起業家 クリスト ウェストファルトが大学発ベンチャー企業の設立を持ちかける
2004年 彼らはサートリス・ファーマを設立
2007年 サートリス・ファーマは株式公開に成功
医薬品への期待が高まる
2008年 世界トップクラスの製薬会社グラクソ・スミス・クライン社(以後GSK)がサートリス・ファーマを買収
GSK社の子会社になって、ヒトでの骨髄腫の治療薬として臨床試験の開始。さらに糖尿病、肥満、心臓病など生活習慣病への用途拡大が検討される、と同時にサプリメントとしてネット販売。博士がたびたびTVに登場し、レストラベールの効果を語る。次第に広告塔になっていく。
2010年 GSKは抗がん剤の開発中止を発表。効果がないばかりか重篤な腎臓障害などの副作用が見られたのだ。その後他の医薬品開発の中止、サプリメント販売も中止される←筆者はサプリメントとしても慢性的大量摂取による健康リスクがあり、販売に適さないと判断されたのだと語る
2011年 起業家ウェストファルトはGSKを辞職、他のベンチャーを企業する。GSKが開発中止した背景に二つの論文。シンクレア博士の実験を追試した結果、レスベラトロールが長寿遺伝子を活性化することはなく、高脂肪食を与えたマウスの血糖値を下げる効果もなかったというもの。
著者が言いたいのはNHKの番組がレスベラトロールの実験データに疑義が生じて、開発中止が決定されたことを知っていながら礼賛番組を制作したのではないかという疑念ですが、私の興味はそれではなく、そんなものが未だに効果があると世間に通用していることです。記事では、<米国ではすでにサートリス・ファーマが行ってきた一連のレスベラトロール・ビジネスは詐欺であるいう見方が大勢を占めているが、シンクレア博士が主張していた薬効はないと科学的に断定されたわけではない。なぜならないことを証明することはあることを証明することより難しい命題だからだ>と語っている。
興味がある方はぜひ本記事を読んでくださいね。
私の結論 レスベラトロール推奨の意見を出す人、コラムなどは信用しないことにしました。