漫画が幸せになるためにはどうしたらいいのだろう。
漫画に描かれたひとが美しく生き、漫画を読むひとが心を豊かにし、漫画を書くひとが意志を貫き、漫画を売るひとが感性を光らせ、漫画を捨てたひとがゴミ捨て場を振り返り、漫画を拾ったひとが何気なく笑い、漫画を読めないひとが空想を拡げ、漫画を読んだことのないひとが世界で一番すばらしい漫画とある日偶然に出会う・・・。
漫画を取り囲む世界が、もしくは漫画に一見関係のないように見える世界も、すべてを幸福にすることができないのだろうか。
ほんのちょっとでいいのだ。
漫画の中に描かれた道端の小石に幸福を与えるためには、僕は具体的に何ができるのだろう。
何か、できるのだろう。きっと。
いきなり精神論のようなことを書いてしまって胡散臭いのだけども、たぶん、それはできる。
それは明確な方法の中には潜まない。
明確な方向性の中にこそ息づく。
だから僕はレビュアーでもあるし弁士でもあるし漫画製作者にだってなろう。
漫画というフィールドや、そこから微妙にずれた領域でも両腕を目一杯振り回す。
ただ、そのがむしゃらの先には目指すべきものがある。
それがハッピーだ。
漫画を読むならその漫画体験から自分により多くのものを取り込むように努力する。
その充実感はハッピーだ。その体験が生活を色づかせるのもハッピーだ。
漫画を描くならその漫画世界に調和を持たせ、キャラクターや物語の魅力を最大限引き出す。
その達成感はハッピーだ。その漫画が誰かを勇気付けるのもハッピーだ。
漫画を紹介するならあらゆる視点からのあらゆる楽しみ方を提示できるように全力で楽しむ。
それがハッピーだ。それがこのサイトだ。
幸福というひとつの方向性だけ持つがゆえに、僕はあらゆる方法で漫画をしゃぶりつくしてやる。
漫画が幸せに至るその道程で、漫画の背中をほんの少し、だけど強い意思をこめて、やさしく押してやるのだ。
文責:ナスギマサロー