テレビドラマ 『 雨の中に消えて 』
例年より3日ほど遅く、本日、やっと関東地方が梅雨入りした。
曇り空で、やはり雨の一日となるようだ。
5月の終わり、チャンネルNECO放映の連続テレビドラマ「雨
の中に消えて」後半の録画を楽しむことにした。
第7話 《走れ!恋のオートバイ》
学務課で紹介された七日町の議員選挙の応援アルバイトが
二人ともに決まり、あや子たちの部屋でささやかなお祝いを
することになった。
すき焼きを囲みビールを飲みながら盛り上がるうちに、雨・・・
風も強くなり、台風が近づいているようだ。 村田クンは帰れそうもなく
なり、三人に勧められるまま泊ることになった。
村田クンが着た、つんつるてんの花柄浴衣
アルバイトも無事に終わったのだが、栄吉のお父さんが病気になり、
一度ふるさとに帰ることになってしまった。 羽田まで見送りに行くのは
悲しいから、ここでのお別れにして、、、ということで、栄吉は一人羽田
へ向っていった。
第12話~第13話 《とびたて、 ヒヨッコ!》
村田クンから、故郷から帰ってきたと突然の電話。 お父さんは亡くなっ
たが、バス会社社長の仕事は辞表を出して上京してきたとのこと。
これからも今まで通りに付き合っていこうと約束でき、気持ちも弾む二人。
しかし、病弱な兄夫婦のこと、妹たちのこと。
故郷であや子と結婚し家業を引き継ぐことで、
果たして彼女を幸せにできるだろうか。
父親は、一人の女性さえも幸せにできない生
き方など、男として恥ずべきこと・・・という言葉
を栄吉に残して亡くなっていた。 あや子との
将来について悩む栄吉、、、
やがて、今は一人で故郷へ帰ることを決心した栄吉。 大家族の中で生きる
生活に自分の幸せが見出せないあや子は、東京を後にする栄吉を見送りに
外へ出た。
お互いの気持ちは堅く結ばれたまま・・・
遠ざかる栄吉の後ろ姿
あや子は、三人との同居生活も解消して、一人で暮らしていく決心をする。
秋田から上京してきた3羽のヒヨッコたちも、それぞれ充分に巣立ちの時を
迎えた。 とびたて、 ヒヨッコ!!
~ 雨の中に消えて ~ (完)
1966年8月15日~11月7日 までの約3ケ月間、日本テレビで13回にわたり
放映された連続ドラマ。 舟木さんは、第8回(10/3)~第11回(10/24)の
約1ヶ月間は、父親急病のため田舎に帰る設定で、日活映画「絶唱」撮影という
スケジュールをこなされていた。
城北大学文学部の「村田栄吉クン」から、大地主園田家の「園田順吉さん」へ、
まだ髪も伸びきらないうちから、再び村田栄吉クンへ
恋愛とは何か、結婚とは何か、、、このドラマでは、みんな真剣に
議論し、意見を交わしながら、懸命に青春を生きていた。
主題歌は、「雨の中に消えて」・・・テレビドラマヴァージョンが流れる。
ドラマ放映と同じに1966年8月発売のレコードでは、舟木さんは
気のせいか、歌詞を少し照れくさそうに歌われている感じがする。
♪ 悩みがあるなら 語り明かそう
涙はこっそり 雨に流そう
~~~~
~~~~
すばらしい すばらしい
明日が明日がある
ところが、ドラマヴァージョンでは、同じ(1番)の歌詞なのに、こちらは
若者群像を爽やかに描いたドラマにぴったりの、軽くて小粋な、素敵な
都会的ラブソングだ。 最後の ♪ 明日がある~ のメロディがアレン
ジされているから、というだけでなく、明らかに21歳の舟木さんの歌唱
が、レコードとは違っているように聴こえてくるのだが、錯覚だろうか。
(2番)
♪ 口では憎いと いっているけど
夢みる君との 熱いくちづけ
愛するよろこび 命かけて
愛するよろこび 抱きしめる
おお愛するひとあれば
しあわせな しあわせな
明日が 明日がある
(2番)は、 このドラマ登場のカップルの中でも、とりわけ村田栄吉&川路あや子
コンビにぴったりの歌詞だと思える。 それに、丘先生の詩が若い!
舟木さんと松原さんのお二人は、この詩のように、純粋に真剣に ” 愛するよろ
こび ” を爽やかに表現して下さっている。 傷つけあうカップルも無いわけでは
なかったが、(中年の編集長:菅原謙二さんも含めて)みんな真剣に自分を見つ
め、ありのままの自分を表現しようとしていた。
ちょっぴり眩しいくらい、真正面から青春群像を描くドラマを堪能させてもらった。
もう50数年前の作品になるということに驚き、複雑ながらも、ウイズ舟木さんと
の楽しい、かけがえの無い時間が流れていった。