舟木さんの曲で東京散歩~快傑!! 児雷也②~世田谷文学館 | 満天の星Lovelyのブログ

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60周年をあれほどに輝かせながら61周年へと繋げていかれた舟木さん、本当にお見事でした!
2023年もこれからもずっと、素晴らしい夢時間を頂けますように・・・。

                         舟木さんの曲で東京散歩
 
 
                ~快傑!! 児雷也②~世田谷文学館
                                   「地上最大の手塚治虫展」
 
 
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  歌手生活15周年日劇公演記念曲
          「快傑!! 児雷也」
 
      昭和52年6月発売
                                                 作詩: すずき じろう
      作曲: 渡辺 宙明
                                      
   B面には、舟木さんの
   作詞(すずきじろう)、作曲(幸田成夫)で
   「さくら仁義」が入っている。
 
  
 
    
 
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     日劇公演はこちら
 
     芸能生活15周年記念
     舟木一夫特別公演
     「快傑!! 児雷也」
     1977(S52)7.2~7.26  
     
   ♪  走る走る走る走る 
     稲妻に乗りドロンロン
        ~ ~ ~
     人か魔物か あれは児雷也
           右手(めて)をかざして 
                           切る九文字に
     妖気ただよう  ガマが棲む
     父母のうらみに 燃え立つ瞳
     めざす仇は 大江戸の空
     頑張れ頑張れ児雷也
     敗けるな児雷也      
 
 ♪   響く~~~雷(いかづち)の中~~
     ~ ~ ~
       人か魔物か あれは児雷也
        銀の剣は 正義の光
        続け愛する綱手姫(つなでひめ)
          結ぶ心に みなぎる力            
        敵をけちらせ 大蛇(おろち)を倒せ    
        頑張れ頑張れ児雷也 敗けるな児雷也  
 
 ♪      荒ぶ(すさぶ)~~~嵐をついて~~~
        ~ ~ ~
        人か魔物か あれは児雷也
        天地ゆるがす 変幻もよう    進め児雷也  悪を切れ
        広い世界の 果てない空に   夢をつかんで 夜明けを告げろ
        頑張れ頑張れ児雷也 われらの児雷也           
 
 
 
    「児雷也」は歌舞伎の演目として上演されることもあるという。
    舟木さんが、そんな土地の豪族児雷也に扮してガマに乗り、大スペクタクルを演じるとしても、
    ヒーローを演じるだけでこんな詞が書けるものだろうか?
 
    アニメの特撮ヒーローっぽい曲を歌いたかった舟木さん。
    時代物も、アニメのヒーローものも、悲恋も、ラブソングも、、、、自由自在に詩が書ける舟木さん。
 
    
    映画監督岡本喜八さんの初めての舞台演出は、
    ガマガエルに大蛇を乗せて、舟木さんが大暴れする劇画タッチの大スペクタル!
    日劇の「怪傑!! 児雷也」は、どんなに観客を沸かせたことだろう。                                    イメージ 3
     実を言うと客席はすでに淋しくなっていたのではないか、
    と思っていた。
 
 
     昭和52年といえば、舟木ファンの多くの女性は子育て真っ最中、
     同年輩の男性なら、仕事を覚えて実力を蓄え、会社の中心 にな
          っていこうとする時期である。
 
     舟木さんはもう、紅白にも出演されていなかった。
 
    
      ところが、大倉明さんによると、
     ”公演は一ヶ月の定期券を買って来る客がいたほど大盛況で、
     洒落の利いた主題歌も好評だった” ということである。
      (夕刊フジ 歌い続けて50年♪ 舟木一夫の”青春賛歌”第58回、
     産経新聞出版「舟木一夫の青春賛歌」P180~P182)
    
    
     よかった、と思った。
     心配することはない、大勢のファンで賑わっていた公演だったのだ。
 
     しかし、ここで舟木さんを谷底へ落とすような事態が襲う。
     しかもこの後、これでもか、というような事態が次々に舟木さんに襲いかかるのだ。
 
 
     この公演中に、舟木さんのお父さんが亡くなられた。
     7月10日、舟木さんは昼の部が終わって病院へ駆けつけ、夜の部をこなしたということである。
 
     舟木さんの50年の中でも、最も辛い時代に突入して行こうとする時期。
     いよいよ”寒い時代”が始まっていこうとする時期。
 
     悲しみを隠して
     ♪ 敗けるな児雷也~ と舞台狭しと動き回り、日劇に響き渡ったであろう、舟木さんの歌声。
 
     何て達者な歌詞なんだろう、と感心しながら聴いていた舟木さん流アニメソングも、舞台裏の事情が
     判るにつれ、単純には聴けなくなってきた。
 
     生のステージで、「怪傑!! 児雷也」を聴いたことはないのだが、舟木さんは今はもう、あの時の日劇
     公演が頭をよぎることはないのだろうか?
     こだわりなく、痛快なヒーローのこの曲を歌うことが出来るのだろうか?
 
     数々の苦難を乗り越えて、やがて芳醇な果実をしっかり手にされている舟木さんだから、7月10日の
     ステージも、きっとにこやかな笑顔でファンの前に立ち、50年分の感謝とともに観客を魅了されるだろう。
 
     そして、そんな舟木さんの姿を一番喜んで目を細めて見ておられるのが、おそらく心配しながら逝かれ 
     たお父さんに違いない。 
     ご命日にステージを勤められる舟木さん。
     二人にしか伺い知れない絆が流れる、父と子の物語。  
     7月10日は、舟木さんの歌声に、何時も以上の深い響きが添えられていくのではないだろうか?