舟木さんゆかりの江戸巡り~芝・番外編~ | 満天の星Lovelyのブログ

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60周年をあれほどに輝かせながら61周年へと繋げていかれた舟木さん、本当にお見事でした!
2023年もこれからもずっと、素晴らしい夢時間を頂けますように・・・。

                      舟木さんゆかりの江戸巡り
 
                    ~ 芝・番外編 ~
 
 
    江戸の町火消し「いろは48組」にあって、芝一帯は「め組」の担当。
    その威勢のよさで、”火消しといえばめ組”という評判になってしまった。
    いの一番に屋根に上り、火の粉を被りながら纏いを振りかざし、組の結束と仲間の士気を
    あおる一番纏い”火消し若衆”は、江戸町人みんなの憧れ、ヒーローだ。
 
    「め組」の火消し若衆が、そんなに男っぷりがいいなら、「に組」だって負けてはいないよ、
    ということで、芝の番外編として東日本橋 ”「に組」の火消し若衆” にも登場してもらうこと
    とする。
 
           ” 「 に組 」 の火消し若衆 ” は 「 喧嘩鳶 」 の主人公、野狐三次
 
           「喧嘩鳶」
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     ♪  さっとかつぐは に組の梯子
         神田日本橋  花が咲く
 
         「そおれ 火事は近えぞ
             さあ 繰り出せ 繰り出せ」
 
         腰の鳶口 伊達には差さぬ                   
         おいら に組の野狐三次           
         江戸の名物  喧嘩鳶  

            「さぁ どいた どいた」                                                                                  
                                                                                   「喧嘩鳶」               
                                              昭和43年6月発売
       ♪  どんと打つのは  に組の太鼓               デビュー5周年記念
                ~  ~  ~                     明治座公演主題歌
                                                作詞:村上元三
                                                作曲:船村 徹
      ♪   ひょいと振るのは に組の幟
                 ~   ~   ~         
            母の情けが 男のいのち     
 
 
        ♪  ジャンと鳴ったら に組の纏
                 ~   ~   ~        
   
 
        「に組」の担当地域は東日本橋あたり。
    JR神田駅の東、「喧嘩鳶」を公演した明治座からは、西よりの北に当たる付近と思われる。
 
    そこに気風はよいが喧嘩好き、大工稼業の暴れん坊三次が住んでいたらしい。
    随分と親を泣かせていたが、元はといえば、浅草の観音様前で拾われ、町火消し「に組」の
    初五郎に引き取られたのだった。そのことを知った三次は、とりわけ養母の愛の深さに目覚
    め、今までの親不孝から一転、火消し修行を始めていった。
 
    権力をかさに幼馴染”おきぬ”を奪おうとする旗本。
    町火消し「に組」(鳶口)の活躍を邪魔しようとする、旗本お抱えの定火消し(刀)
    張り巡らされる陰謀。上がる火の手。
    ここぞとばかりに威勢よく、一番纏を高々と振りかざす野狐三次。
    三次の背中には野狐の刺青が踊り、今こそ この瞬間、この纏のように跳ねているはず・・。
    炎と戦う三次に、(実の父親)町奉行伊賀守の旗本を捕らえる声がしっかりと聞こえ、三次の
    顔には会心の笑みが浮かんでいった。(参考:消防防災博物館 1960年東映作品「野狐笛
                                         花吹雪一番纏」あらすじより)
               
 
    「喧嘩鳶」の主人公「野狐三次」のお話は、大体こういったところらしい。
    それにしても、明治座公演「喧嘩鳶」の原作を手がけた村上元三さんだけに、この詞はさすが
    作家の方の詞だと思わせられる。
    デビュー5周年の舟木さんは、村上先生の詞に船村先生の曲が付くという、こんな贅沢な主題
    歌を作ってもらって、明治座ではさぞかし大暴れしたことだろう。
    何てったって、23歳だもの。
   
     しかし、いくら ”火事と喧嘩は江戸の華”であり、若くてカッコいい火消し若衆ではあっても、江戸市中
     では火事が頻発していたから、消火活動はさぞかし大変なことだったろう。
 
     消防博物館(新宿区四谷三丁目)では、そんな江戸の町火消しのご苦労が偲べる歴史が、絵巻や錦絵
     も含めて展示されている(5F)。
     訪問したのは丁度冬の所蔵品公開展示中の最終日近くだった。
 
     
       (パンフレット)                     イメージ 2                          
       「シリーズ 江戸の火消し その参  町火消し」
           -江戸を守った勇気と力-
 
         平成24年1月7日(土)~3月4日(日)
 
 
       DVD「そのとき歴史が動いた-大岡越前-」上映
 
       松平定知アナが、江戸時代の消防組織における
       大岡越前守の功績を、熱を込め解説、力説していた。
                                     
      
  
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 江戸の町並み
 
 こんなふうに
 長屋が並んでいた
 
 左に纏いの展示が
 見える
 
(消防博物館
       HPより)
 
 
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     破壊道具である鳶口や
     大刺又(おおさすまた)、
      消防ポンプである龍吐水の展示
 
      防火衣は刺子伴纏(さしこばんてん)
 
      所属の組を表すほかに、ここに
     こだわりの粋なおしゃれがされたらしい。
 
                (消防博物館HPより)
 
 
 
              (消防博物館の資料より)
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    江戸市中、過密状態の長屋で火事が起きたらそれこそ大惨事。
    ” 火消し若衆 ” も錦絵になったり江戸の華といわれて人気者ではあったが、命を懸けての
    大仕事であることには間違いない。
    いつの世もアイドルは大変、ヒーローは大変。しかし、身を賭しての働きに人は惹かれる。
 
 
    纏を担いだ鳶の若衆、舟木さんもこれから決死の出動だ。
    江戸町民、そして組のみんなの命が懸かっている。
    「 野狐三次 」 は纏い持ちを経て、やがて 「 に組 」 の組頭に出世したらしい。