ドラゴンボールやDr.スランプアラレちゃん等の作品で有名な漫画家の鳥山明さんが亡くなられた。

とつぜんの訃報に日本だけでなく、世界中が悲しみに包まれている。

1980年生まれの私にとっても、鳥山先生の存在はとてもつもなく大きかった。

物心ついた時にはアラレちゃんが放映されていた。
そして、ドラゴンボールの話題はいつでも学校生活の中心だったと言っても過言ではなかった。

クラスメートの話題に付いていくためにも、テレビの視聴とジャンプの購入は必須だっあ。

だから、毎週欠かさずに週刊少年ジャンプを買うのは偏にドラゴンボールを読むためだった。

どこよりも早く少年ジャンプを売り始める、少し離れたタバコ屋までわざわざ買いに行った思い出がある。

男の子の話題は常にドラゴンボールかドラゴンクエストだった。

鳥山先生はドラゴンクエストのキャラクターデザインも担当していたから、少年時代の我々にとって、鳥山明という人は本当に大きな存在だったと思う。

ときの総理大臣の名前は知らなくても、鳥山明の名前を知らないという子はいなかったと思う。

それぐらい圧倒的な存在だった鳥山先生が亡くなられたのだから、今でもかなりショックである。

ポッカリと空いた穴をずっと見つめているような心持ちになっている。

身内や知人の死以外で、今まで一番ショックだったのは志村けんさんの死だった。

今回の鳥山先生の死も、それに匹敵するぐらいショックである。ひとつの時代が本当の意味で終焉したという感じである。

ドラゴンボールもそうだが、鳥山先生の世界観はとても夢がある。
まさに宇宙大のスケールで、想像の翼に跨がって縦横無尽に描き切ってこられた。

あの手塚治虫をして、絵がうますぎると絶賛されたことは有名なエピソードだ。
尾田栄一郎、井上雄彦といったレジェンドたちも、賛辞を惜しまない存在である。

アメコミ風の洒脱かつ洗練された描写力は、新しい時代の漫画を象徴するような存在だった。

ギャグやお色気のセンスはふんだんに取り込んでも、真面目な恋愛の描写を避けるあたりに、むしろ好感が持てた。

好きなキャラクターは、ミスター・サタンでした。あのインチキ臭いキャラでありながら、実は良心をしっかりと持っていて、何とかしぶとくそれなりに生きているキャラは素晴らしいと思っている。

あの頃は鳥山先生もネタ切れに近い状況だったと思うが、難産の末に面白いキャラを産み落としてくれたといった感じだ。

鳥山先生独特の世界、あのダイナミズムをもう体験できないという、喪失感は本当に計り知れない。

でも、いつでも明るくギャグセンス抜群の鳥山先生には、悲しさを見せるよりも、明るく感謝の気持ちを率直伝えたほうが似つかわしいかもしれない。

我々の少年時代を語る上で欠くことの出来ない存在だった鳥山明に心から感謝の気持ちを捧げたい。

ありがとうございました✨