群馬県前橋市の利根川河畔にある県営敷島公園。
約2,700本もの鬱蒼とした松林の中にあり、地元住民からは昔「小出河原」と呼ばれ、上毛三山を一望できる景勝地として親しまれてきた。
今では野球場やサッカー場、室内プール施設、陸上競技場などの多くのスポーツ施設、さらにはボート池や薔薇園などの多種多様な施設を擁し、県民のスポーツ・レクリエーションの拠点としてグンマーたちに愛されている。
とは言え、敷島公園の原点であり、敷島公園たらしめているものの当体は、やはり松林である。
この日は、春の日差しを感じられる穏やかな風なき好日であったが、松林のやわらかな木洩れ日の中を歩くとやがて気持ちも清々しくなる。
松林の一帯は枯れた松葉によって敷き詰められており、程よいクッションのようになっている。
そして歩くたびにザクザクと音がして心地よい感覚が足底を通じて伝わってくる。
松林の一画に、真新しい松苗が植えられていた。
まだほんの子供の松であるが、やがて成長して敷島の松林の一部となることだろう。
この小さな松が、我々の背丈を超え、堂々たる幹の太さを備えて、見上げる迄になるには、どれぐらいの年月を要するだろうか。
そして、その頃まで我々は果たして生きているだろうか。
やがて年老いても、敷島には折々に訪れて、園内を散策したてみたいと思っている。
それくらいの気持ちにさせてくれる自然の優しさというものが、此処に存在するからと思っている。
