昨日は久しぶりに酒をしこたま呑んで酒に呑まれた。
「痛飲」というに相応しい飲みっぷりであった。
何がうまいかと言えばハイボールである。
ハイボールはもともと好きで、トリスや角瓶でも十分美味いと思っていたのに、昨日は白州やら山崎のハイボールを飲んでしまったから、もうブレーキが効かなくなってしまった。
空のグラスがテーブルを覆い尽くしてしまったのだから、少なくても二桁のグラスは空けた事になる。
今朝は流石に清々しい朝とは行かなかったが、それも9時くらいまでで、あとは頭の中も晴れ渡りいつもと変わらない一日を過ごすことができた。
しかし、酒を飲むという事は疲れる作業である。
だからいい加減辞めたいと思うけれど、酒より感動を与えてくれる物など他にあるものか。
生まれつき下戸なら仕方がないが、爺さんも飲兵衛、親父も飲兵衛なら、三代目が下戸になる筈がないのだ。
私は冬場でも取り敢えずビール党である。
スタートはいつもビールからだ。
はじめの一杯のうまい事。五臓六腑に沁み渡るとはよく行ったものだ。
これからの季節は燗酒もいい。
燗酒なら御田が一番合うなあ。
江戸時代の頃から燗酒と御田はセットで売られていたという話を聞いた時は得心が行った。
まさに最高のコンビである。
せんだって、降旗康男監督の「あ・うん」を見ていたら、雪の降る中、御田の屋台が出ていて、高倉健と三木のり平が燗酒を酌み交わしながら御田をつまむシーンがあった。
実際、徳利に入ってるは恐らく水だろうに、高倉健も三木のり平も本当の酒を飲んでいるような見事な演技をしていた。
あれを見せられたから、燗酒と御田が恋しくならない訳がない。
そんな事を考えているうちに季節がめぐり、性懲りも無く酒のことが頭の中から離れられない私であった。