昨日の東京都知事選挙。

NHKラジオで20時になった瞬間に「女性初の都知事誕生です。」とアナウンサーの一声。

毎度のことながら、開票従事者にとっては長く気の抜くことのできない、果てしないとも思える作業がこれから始まるというところで、既に報道各社が勝敗を決するアナウンスをするのだからまったく酷な話である。

しかし、それだけ小池百合子さんが強かったというわけである。

舛添知事の辞任を受けて始まった今回の選挙。

本命と目された蓮舫氏や桜井俊などが固辞する中、堂々の名乗りを上げたのが小池であった。

分裂選挙覚悟の造反であった。

私は当初から出馬するなら自民党を辞めてから出馬するばいいのにと思っていた。

加えて、小池氏の自民党東京都連に対する怨念は並々ならぬものがあったに違いない。

かつて、郵政解散選挙で刺客候補として小泉首相から送り出され、見事に現職の小林興起氏を討ち取った小池氏。

今回の行動も刺客さながらであったが、まさに自分の為の仇討ちという思いがあったのだろう。

しかし、小池氏がいの一番に名乗りを上げたのは相当の自信があったからではないかと思っている。

そして誰にも負けない度胸の強さ。
まさに女性の時代を象徴させるような都知事の誕生となったわけである。

方や鳥越俊太郎氏は大敗を喫してしまった。池上彰氏のインタビューも拒否して、敗軍の将兵を語らずを決め込んでいた。

ただ、選挙中は民進党も冷や冷やするぐらいに、言いたいことやりたい事をすべてしてきたのだから思い残すこともないのではないか。

それから、増田寛也氏の応援に駆けつけた石原慎太郎氏の妄言。
少なくとも厚化粧発言は小池氏の同情をかうこととなり、結果的に絶妙な援護射撃となってしまった感がある。

鳥越氏も石原氏も年齢を弁えていれば墓穴を掘ることにはならなかっただろうに。

このことから、無駄口を叩く年寄り連中は早く表舞台から退場させた方がよい。

周囲の者がそのように気を使う事も社会にとっては非常に重要になる事もあるのだから。