ノーリッチ・テリアという犬種の血統登録過程で虚偽事項の存在が発覚したことにより、血統を管理する団体が該当するノーリッチ・テリア233頭分の登録を抹消したそうだ。

一度にこれだけの犬の登録が抹消されることは前例が無いらしい。

これにより、ドッグショーでタイトルを獲得していてもすべて無効になるらしく、飼い主にとってもさぞショックが大きいものと思われる。

しかし、その犬が仮にノーリッチ・テリアではなくなったとしても犬には罪は全くない。これまでと同様に最後まで可愛がってほしいものである。

人間については血統云々という話は最近聞かれなくなってきたが、馬や牛といった産業動物や、犬や猫といった愛玩動物について血統は非常に重要なものとされている。

血統が価値を生み、ひいては金を生むからである。

こうした価値社会にあっては血統の良し悪しがすぐに動物としての優劣に結びついてしまう。

名種牡馬として名高いサンデーサイレンスなどは、彼の種から数千頭の競走馬が誕生している。

精子は冷凍保存されており、彼の死後でも彼の子供が年々誕生している。

そしてその間では数億円単位の金が飛び交っているわけである。

しかし当の動物はと言えば餌を喰い、排泄をし、寝ることだけを欲するのみである。

ハイセイコーにしてもオグリキャップにしても、人間の為に多大な貢献をしたものの、結局自分の名前が何であるかさえ知らず死んでいったわけである。

人間は一方的に付けた価値観に固執しているが、当の動物自身が欲するところと余りにもかけ離れているような気がする。

何千年にもわたり人に我が身を尽くしてきた動物たち。

彼らの安寧を願わずにはいられない。