7日の報道によると、米軍は沖縄が日本に復帰した1972年までにドラム缶25,000個分に上る枯葉剤を県内の基地に貯蔵していたことが明らかになった。
これまで、米軍は沖縄における枯葉剤の貯蔵や使用について「記録がない」と否定したきたが、米陸軍化学物質庁の報告書が今回公表されたことにより、日米両政府に大きな影響を与えそうである。
枯葉剤はベトナム戦争中に米軍の「ランチハンド作戦」の中で大量に使用された。
アメリカ復員軍人局の資料によれば確認できるだけでベトナム戦争中に83,600キロリットルの枯葉剤が散布されたという。
また、コロンビア大学のジーン・ステルマン博士の調査では、散布地域と当時の集落分布をあわせて調査した結果、400万人のベトナム人が枯葉剤に曝露したとしている。
今回沖縄で貯蔵されていた枯葉剤は「オレンジ剤」というものである。
米軍は兵器用枯葉剤をコードネームごとに「オレンジ」、「白」、「紫」、「ピンク」、「緑」、「青」の6種類に分類し、それぞれの色の容器に入れて貯蔵していた。
「オレンジ剤」はその中でも、毒性が強く、主成分は2,4-D(ジクロロフェニキシ酸)と2,4,5-T(トリクロロフェノキシ酢酸)である。
この2,4-D(ジクロロフェニキシ酸)と2,4,5-T(トリクロロフェノキシ酢酸)はともに除草剤として農業用に使用されてきたが、合成過程でダイオキシン類の一種である2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシン(TCDD)を生成し、副産物として混入されていたのである。
2,3,7,8-TCDDはダイオキシン類の中では最も毒性が高く、国際がん研究機関により「人に対する発がん性がある」と評価されており、マウスでの動物実験では催畸性が確認されている。
実際に枯葉剤が重点的に散布されたベトナムのタイニン省やバクリエウ省では、出産異常が激増したという報告がある。
これは1969年にハーバード大学の研究チームの報告であるが、これによると、1959年から1968年の異常児出産4,002例を調べ、散布が強化された1966年以降、先天性口蓋裂が激増していること、畸形出産率がサイゴンで1,000人中26人に上り、集中散布地域のタイニン省では何と1,000人中64人に上った事が報告された。
また散布地域の母乳のダイオキシン濃度で最高1,450pptを検出、平均で484pptと、非散布地域・国に比べて非常に高い汚染状況にある事が報告された。
畸形に関する実例として知られているのが「ベトちゃんドクちゃん」の事例である。グエン・ドク、グエン・ベト兄弟は、結合双生児として誕生し、1988年には日本の医師を含む総勢74名の医師団によって分離手術が行われた。
このような事から、枯葉剤は原子爆弾と並んでアメリカが戦争で用いた愚かな兵器であることは言うまでもないだろう。
報道によれば、沖縄で貯蔵されたオレンジ剤はその後ジョンストン島に移送されたという話である。
しかし、ジョンストン島ではその後、枯葉剤が113トン土壌に漏れ出すという事故が起きており、沖縄でも同様の漏出事例があったのではないかという疑いも考えられる。
この問題について、日本と米国の今後の対応に注目していきたい。
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