宵のうちに雨はやみ、濡れた路面と、こもった空気が雨の名残を残している。

間もなく我が街の夜が明けようとしている。

夜明け前に鳴く一番鳥は何故か必ずカラスである。

北の山には靄が立ち込め、街灯の灯りがだんだん薄くなっていく。

朝の到来を告げる神秘的な瞬間。

この神秘的な美しさに、まだ感動するのだから、私もまだ自然の一部なんだと改めて感じたりもする。

朝の到来を心密かに待ち望む人たちにとって、黎明は歓喜の幕開けに他ならない。

一方、白日から逃れようとする人たちにとって、黎明は再び訪れんとする苦しみの始まりに過ぎない。

人々が歓迎しようが歓迎しまいが、夜は明ける。

この厳かさな瞬間を迎えるにあたって、できる限り夜明けを歓迎できるような毎日を送っていければと願うばかりである。