日本の論点2021~22/大前研一 21005 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

日本の論点2021~22/大前研一 21005

 

★★★★★

 

久しぶりに大前研一さんの本。

「日本の論点」シリーズは7年ぶり。

何だか明るい話題がほとんどないが、

特にがっくり来てしまうのはここのところ。

 

 スペイン風邪の教訓の一つは、

 「感染がピークアウトした後も、

  引き続き経済が大変動に見舞われる」

 ということだ。
 世界各国が過剰な景氣対策を行った結果、

 スペイン風邪流行から10年後の1929年、

 アメリカのバブル経済崩壊を機に世界大恐慌が発生する。

 そこから経済が回復しないまま、イギリスやフランス、日本などが

 ブロック経済化して、10年後の1939年に第2次世界大戦が勃発した。
 新型コロナ対策で、各国が史上最大規模の景氣対策を打って、

 市場が過剰資金でジャブジャブになって、

 株価も高騰している現状は、100年前の状況に近い。
 そこから坂道を転げ落ちるようにハイパーインフレ、大恐慌、

 さらに戦争へと進 んでいく可能性も頭に入れておくべきだろう。

 

「市場が過剰資金でジャブジャブ」不動産業界でも感じるなぁ。

少し前の様に不動産を担保に融資を引いて、

などと悠長なことを言っていられない状況が続く。

今度の年度末はどの様なマーケットになるのだろうか。

 

日本の論点/大前研一 14275