剣の天地(上)/池波正太郎 20225 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

剣の天地(上)/池波正太郎 20225

 

★★★★★

 

歴史上の剣の達人・名人と言えば必ず名前があがる、

上泉伊勢守秀綱(上泉伊勢守信綱の方が一般的か)。

鹿島神流の大先達にもあたり、

一度その生涯を追ってみたくなった。

 

上泉伊勢守秀綱は戦国時代の城主、

とまでは知っていたがこの「剣の天地」上下巻の上巻は

剣豪、剣聖としての活躍は少なく、

戦国大名としての戦いがほとんど。

 

宮本武蔵でさえ関ヶ原や島原の乱でロクな活躍が出来なかった

(最近それを覆す説が出ている、と致知で読んだが)

と言われるが、上泉伊勢守秀綱は戦場でも獅子奮迅の働きをする。

この頃は鉄砲がまだまだ普及していなかったから、だろうか。

 

すこしウンザリするのは戦国時代のならいとはいえ、

反間裏切りの連続、であること。

武道家としては活き活きと出来そうだが、
やっぱりこんな時代に生まれなかった、と思う。