中国が世界を攪乱する―AI・コロナ・デジタル人民元/野口悠紀雄 20176 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

中国が世界を攪乱する―AI・コロナ・デジタル人民元/野口悠紀雄 20176

 

★★★★★

 

先日の

ビジネスに活かすファイナンス理論入門/野口悠紀雄 20171

が良く野口悠紀雄先生の新刊が読みたいな、

と思い一番新しい本を購入。

 

2018年からの米中貿易戦争や昨今のコロナショックを

難しいタイミングながらもまっすぐにとらえた力作。

 

 「自由と安全のどちらをとるのか」

 という極めて困難な問題から、

 我々は顔を背けることができなくなった。

 

という神学論争的な「答えなき問い」が

特に最近の混乱の原因の本質をついているのではないか。

 

デジタル人民元のところも興味深い。

デジタル人民元の採用により企業や個人の支払い状況が

国家に筒抜けになる、と。

あまり氣持ちの良いモノは無いけれど、

クレジットカードでも発行会社には支払い状況は筒抜けだ。

カード会社でも信用状況により限度額を変えたりしている。

カード会社国家に変わるだけ、というのは甘い考えなのだろうか?

「自分で事業をするようになったら
 国に補足されるのが嫌なお金の流れとか
 出てきたりするのかな?どんなお金だろう?」
とサラリーマン時代は妄想していた。
 
実際その身になって3年経過するが、
「国に補足されたら困るお金」はそれは脱税と同義であろう。
脱税をする負い目(心理的コスト)などを考えれば全く割に合わない。
あとは反社会的な行為とか他人様に見られたら恥ずかしいこと、とか??
万一その様なことがあれば(苦笑)現金で授受すれば良いだけであって
世の中のお金の99%は国やクレジットカードに補足されても
問題が無いお金の流れなのではないだろうか。
日本にとってどの様な大きな不都合があるのかいまだによく分からない。
あの面倒な確定申告とかも不要。大幅な軽減になるのでは?
 
「何だか氣持ち悪いよね」というノイジーマイノリティに負けてしまい
サイレントマジョリティーの便利や心の平穏がないがしろにされている、
と思うのは私だけだろうか。
 

ビジネスに活かすファイナンス理論入門/野口悠紀雄 15036

 

平成はなぜ失敗したのか (「失われた30年」の分析)/野口悠紀雄 19328