響きあう脳と身体 (木星叢書)/甲野善紀 09303
- 響きあう脳と身体 (木星叢書)/甲野善紀
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- ★★★★☆
久しぶりの甲野善紀先生の本。
時折稽古のお誘いを頂戴するのだが、
なかなか都合が合わず、欲求不満だけが溜まっていく。
それを読書で少しでも解消しようとして。- 今回は茂木健一郎さんとの対談、とのこともあって
とても楽しみにしていた本だった。
巻頭や対談中の話題にも出てくる養老孟司さんと同様、
茂木健一郎さんは頭が柔らかい方のようで、
甲野善紀先生の「浮世離れした」話にも
しっかりとついていきつつ興味深い話も引き出している。
茂木
そういえば初めて甲野さんにお会いした時に、
武術の基本的なコンセプトをお尋ねしたら、たしか
「何が起こっても対応できることだ」
といったお話をされてましたね。
甲野
そうですね。武術は、その起源は、
相手を殺傷する技術であるわけですが、
突き詰めると「相手への対応をどうするか」、
ということにつきます。
ですから、「武術なんて野蛮なものは私には関係ない」
なんていう人がいますが、生きている限り、
関係ないことはないはずです。
まさに仰る通り。
武道・武術のエッセンスは日常でこそ活きている。
業務上でも他人とのコミュニケーションでも
一人のときの身のこなし方でも、
全てに応用展開ができるものが
武道・武術の素晴らしさだと思う。