世界的に見ると、現在は「免税法人」や「ペーパーカンパニー」に対する規制が非常に厳しくなっています。
かつては、ケイマン諸島やBVIなどが「法人税ゼロ」の代表として知られていました。
しかし現在は、これらの国や地域でも、実質的支配者登録、経済的実体要件、年次申告などが求められるようになっています。
つまり、昔のように「会社だけを作り、実体のないペーパーカンパニーで非課税にする」ということは、世界的にかなり難しくなっています。
この流れはフィリピンも同じです。(前からペーパーカンパニーはできません)
フィリピンには、PEZAやBOIなどの税制優遇制度があります。
しかし、それは“会社を作れば自動的に税金が免除される”という制度ではありません。
まず最初にお伝えしたいのは、フィリピンでは「会社だけ作って、実態のないペーパーカンパニーとして免税を受ける」ということは基本的にできないということです。
フィリピンの税制優遇は、実際に事業を行い、オフィスや人員、売上、輸出、投資内容、雇用、会計報告などの条件を満たし、政府機関に登録された企業に対して認められる制度です。
つまり、フィリピンの「免税法人」とは、実態のない会社を使って税金を逃れる仕組みではありません。
フィリピン経済に貢献する事業に対して、政府が一定期間の税優遇を与える制度です。
特にPEZAやBOIなどの優遇制度を利用する場合、登録された事業内容、登録された住所、対象となる収入、輸入品、設備、雇用、レポート提出などが確認されます。
そのため、「とりあえず法人だけ作って免税にする」「フィリピンに会社を置けば税金がかからない」という考え方は危険です。
免税という言葉だけを見ると、とても魅力的に聞こえます。
しかし実際には、フィリピン政府が認めた事業をきちんと運営している企業に対する優遇制度であり、実体、記録、申告、コンプライアンスが必要です。
BGCやマカティにもPEZAビルはある
フィリピンの経済特区というと、クラークやスービックのような郊外エリアをイメージする方も多いかもしれません。
しかし、経済特区は郊外だけにあるわけではありません。
マニラ首都圏の中心地であるBGCやマカティにも、PEZA認定を受けたオフィスビルがあります。
そのため、IT、BPO、バックオフィス業務、輸出型サービスなどの対象事業であれば、BGCやマカティのPEZAビル内に法人を設立し、PEZA登録企業として税制優遇を受けられる可能性があります。
実際に、BGCやマカティには外資系企業、BPO企業、IT企業が多く入居しており、PEZA登録を前提にオフィスを探す企業もあります。
ただし、ここで注意したいのは、現在は以前のようにPEZA認定ビルが次々と増えている状況ではないということです。
特にマニラ首都圏では、過去に新しいPEZA認定ITパーク・ITセンターの承認が制限された時期がありました。
その影響もあり、BGCやマカティで新規にPEZAビルがどんどん増えるというよりは、既存のPEZA認定ビルを活用するケースが中心になっています。
また、コロナ以降はBPOやIT企業でも在宅勤務・ハイブリッド勤務が広がり、PEZA登録企業の働き方やオフィス要件も大きく変わりました。
そのため、PEZAビルに入れば自動的に有利というわけではありません。
事業内容、勤務形態、売上の性質、登録要件、税制優遇のメリットを総合的に判断する必要があります。
つまり、BGCやマカティでもPEZA法人を作ることは可能です。
しかし、PEZAビル自体がどんどん増えているわけではなく、登録できる事業内容、入居できるビル、現在のPEZA制度に合っているかを事前に確認することが重要です。
フィリピンの免税法人を考えるうえで大切なのは、「どこに会社を作るか」だけではありません。
その会社にきちんとした事業実態があり、フィリピン政府が求める条件を満たしているかどうかです。
フィリピンが大好きで、2012年に永住権を取得いたしました。
2007年以来、フィリピンの不動産に関わってきた経験を大切にし、皆様に情報をお届けし続けることを考えております。
2007年以来、フィリピンの不動産に関わってきた経験を大切にし、皆様に情報をお届けし続けることを考えております。

